日本を代表する写真家、荒木経惟の展覧会「荒木経惟　写狂老人Ａ」が7月8日から9月3日まで東京オペラシティ アートギャラリーで開催される。

今年77歳を迎え、一層活発な活動を続ける荒木経惟。同展に向けて制作した最新作を中心に、荒木の制作の原点とも言える1960年代制作のスクラップブックなどもまじえながら、その多様な活動を総数1,000点超の壮大なスケールで紹介される。

タイトルの「写狂老人Ａ」は、老境に入り一層精力的に制作を続けた画家・葛飾北斎が70代半ばで「画狂老人卍」と号したことになぞらえている。荒木の制作活動からは、北斎と同様の、生涯を通じてあくなき探究を続け、道を究めようとする者に共通する人並みはずれたエネルギーが、時代やジャンルの違いを超えて伝わってくる。

近年、自らの「死」に直面するような数々の体験を経て、「生」を見つめる眼差しは鋭さと深みを増し、長年の重要なテーマである「生と死」がより鮮明に表現されている。荒木経惟の「現在」をいきいきと伝え、その広大かつ多様な活動の核心に迫る。

http://www.operacity.jp/ag/exh199/