タイププロジェクトによる新たな都市フォントプロジェクト、街区表示用「東京シティフォント」を発表

タイププロジェクトによる新たな都市フォントプロジェクト、街区表示用「東京シティフォント」を発表

タイププロジェクト株式会社は、都市フォントプロジェクトの最新フォントである「東京シティフォント」を発表。ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の色部義昭氏の個展「Yoshiaki Irobe: WALL」で公開されている。

今回発表された「東京シティフォント」は、2006年から開発がすすめられてきたデジタルサイネージ時代のサインシステム用フォントをベースに街区表示用書体として制作したもので、ラージとスモールの2フォントが使用されている。色部氏から「新しい街区表示板を提案するにあたって、都市フォント構想を背景にしたフォントを提供してほしい」という要望からスタートした。

色部氏が提案する「東京の訪問者にとって分かりやすい街区表示」を実現するため、文字サイズに応じた適切なウエイトとコントラストの数値を決定。また、字面の大きさや字画の太さ、字幅、縦横画の太さの比率、そして筆画の強弱など、街区表示に最適な書体としてさまざまな属性を微細に調整されている。

2010年にタイププロジェクトが発表した都市フォント構想は、文字を活用することで都市のアイデンティティを強化しようという試みだ。その地域が育んできた固有の文化を文字のデザインにとりこみ、都市らしさを醸成することを目的としていいる。現在、名古屋のシンボルである金のシャチホコを主要なモチーフとした「金シャチフォント」と、横浜らしさを表すキーワードをベースに、フェリーのフォルムや港の風などを書体のデザインに反映した「濱明朝体」の開発にも取り組んでいる。

http://typeproject.com/projects/cityfont-tokyo