第272回 大沼敦 (プロダクトデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

自身のデザイン事務所を設立して10年、完璧なステップアップで経験と技を磨いてきたキャリアを持つ大沼敦さん。この10年間は日本の産業界が大きく変貌し、デザイン界も影響を受けているが、そんな環境下でも大沼さんは得意の家電などにこだわらない強さがある。プロフィールに記載されているようにまさに「領域にこだわらないデザイン」で、改めて近作を眺めてみると頷ける。本人にこれからの活動のテーマやヴィジョンを聞いてみたいが、個人的には椅子のデザインにもトライアルしてみてほしい。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹(デザインディレクター)

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

大沼敦(プロダクトデザイナー)

大沼敦(プロダクトデザイナー)

日本大学藝術学部卒業後、松下電器産業(現パナソニック)を経てプロダクトデザイナーの喜多俊之氏に師事。その後独立し、2020年株式会社大沼デザインスタジオ設立。AV機器、家電、プロ用機器、建築金物、ロボット、バッグ、生活雑貨、伝統工芸品のデザイン等、領域にこだわらないデザインを手がける。グッドデザイン賞など受賞多数。東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科教授、山梨県産業技術センター客員研究員。

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