野口健(漆芸家)
大阪府出身。2010年に金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科修了。2013年に金沢卯辰山工芸工房修了。
2008年 工芸都市高岡クラフト展 奨励賞。2009年 工芸都市高岡クラフト展 グランプリ。2012年 伊丹国際クラフト展「酒器・酒盃台」 奨励賞。2013年 第69回金沢市工芸展 北陸放送社長賞。2014年 テーブルウェア・フェスティバル 大西長利審査員賞。2020年 テーブルウェア・フェスティバル 優秀賞。2021年 国際工芸アワードとやま 奨励賞。
2013年以降、京都、金沢、東京、韓国、台湾にて個展を開催。高岡市デザイン工芸センター(富山)に収蔵。ハイアットセントリック金沢(石川)の設置作品も制作。現在は石川県金沢市にて制作を継続している。
漆芸家・野口健さんの作品には精美な世界が宿っている。漆で紐を巻きつける乾漆という技法で作品を作り上げており、そのモノの存在感は見飽きることなく、漂う世界に吸い込まれそうになる。微妙なテクスチャーや漆特有の色合いなどがそうさせるのか、バランス感覚が良い。
このところ毎年賞を受賞し、その評価は日増しに高まっている。野口さんの年齢を考えると、この先20年後、30年後には間違いなく大家へと成長していくことだろう。今月16日から始まる「国際工芸アワードとやま、共同制作プロジェクト」では、和紙の川原製作所とコラボレーション。漆芸と和紙、どんな作品に出会えるか楽しみだ。
桐山登士樹(デザインディレクター)
デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。