ボストン美術館浮世絵名品展　鈴木春信

鈴木春信《風流江戸八景　駒形秋月》中判錦絵　明和5年（1768）頃
William Sturgis Bigelow Collection, 11.19500 Photograph Ⓒ2017 Museum of Fine Arts, Boston

2017/7/11 10:50

鈴木春信は、錦絵創始期の第一人者として知られる浮世絵師である。本展では、質・量ともに世界最高の春信コレクションを誇るボストン美術館の所蔵品から、選りすぐりの作品が展示される。

若い恋人たち、母と子、さりげない日常、古典主題から発想された見立絵・やつし絵など、春信は小さな画面の中に詩的で洗練されたイメージを豊かに表現した。江戸の評判娘や名所を主題に取り入れ、錦絵の大衆化に貢献したことでも知られている。

同展では、春信の活躍の様子をほぼ網羅して観ることができる。同時に礒田湖龍斎や喜多川歌麿らの関連作品も展示され、この浮世絵師を育んだ時代の気風を伝える。希少な春信の作品は、ほとんどが海外に所蔵されることから、日本国内で作品を見る機会は非常に限られ、本物と出会える絶好の機会となる。

※名古屋、大阪、福岡に巡回予定