Spatial Dance

Spatial Dance

京都の瑞雲庵にて、「Spatial Dance」が2026年11月23日まで開催されています。

—以下、公式サイトの紹介文を抜粋—

わたしたちの「身体性」と、風土に根ざす「事物的要求」とが交錯する抽象空間としての日本建築。本展では、建築的なアプローチをもつアーティスト・松延総司と、現代アートの視座をもつ建築家・中村竜治を招聘し、建築と美術の双方に横たわる抽象性を探求します。また、会場となる「瑞雲庵」を展示空間としてではなく、日本建築の構造と歴史性を宿した「表現の共同制作者(エージェント)」として迎えたこの3者をとおして、わたしたちの知覚と抽象空間との関係性を再考するとともに、現代の身体性に問いを投げかけます。

日本建築は、工学的・物理的な条件である「事物的要求(もの)」と、人間のふるまいや経験の次元である「身体性(こと)」とが交わる空間として立ちあがってきました。ワルター・グロピウスが桂離宮に見出した「生活に即した設計」や、堀口捨巳がとらえた「事物的要求を充たす工学技術」が物語るように、過剰な様式や装飾を削ぎおとす形式の抽象化――すなわち、工学的・構造的条件へと純化された「もの」の実践は、たんなる物理的実体をこえて「こと」の世界を引きよせ、形なき経験や時間を空間の中に浮かびあがらせます。

本展では、この日本建築における「もの」と「こと」の関係を、美術による「表意性(意味を表す性質)の脱構築」を通してゆるやかにずらし、瑞雲庵という建築そのものを自省的かつ批評的な抽象空間へと昇華させます。松延の《棚》は、棚本来の機能を脱構築することで、その意味や用途をあらわにし、わたしたちの身体にはたらきかける表意性をゆさぶります。意味的にも機能的にも物が置かれることを拒絶する「完結した棚」の存在を前に、わたしたちは果たしてどう振るまうでしょうか。

箱の内側に箱の影をうつしだすライトボックス《Dimensional box》もまた、従来の収納としての機能が欠落しています。しかし一方で自然光がうつろう本展において、本作は空間の光に干渉する照明であり、影を浮かび上がらせる調度品ともいえます。こうした多義性をともなって空間へはたらきかける美術的介入は、既成の役割から作品を解放して純粋な「もの」として立ちあがらせ、鑑賞者の身体的経験を前景化させます。そして、ものと鑑賞者のあいだに交わされていた暗黙の約束事(こと)を欠落させ、あらたな抽象の位相へと誘うのです。

【関連イベント】
●ギャラリーツアー
日時:11月15日(日) 各日14:00~15:00
会場:瑞雲庵
料金:入場無料

●日没後開館
日時:11月1日(日)、11月22日(土) 各日17:00~19:00
会場:瑞雲庵
料金:入場無料

●中尾拓哉(美術評論家)×中村竜治×松延総司×Yukawa-Nakayasu トークイベント
日時:11月14日(土) 16:00~17:30
会場:瑞雲庵
料金:入場無料
※先着20名
※18:00からアフターパーティー

開催期間 2026/10/24(土)~2026/11/23(月)
時間 11:00~16:00
休館日 火曜日、水曜日、木曜日、金曜日
入場料 無料
参加アーティスト 中村竜治、松延総司
会場
  • 瑞雲庵
  • 京都府京都市北区上賀茂南大路町62-1
会場URL https://www.n-foundation.or.jp/zuiunan
詳細URL https://www.suchsize.com/blog/2026/09/09/193555