Newfaveより刊行された万代洋輔の初の出版物「A Certain Collector B」のローンチエキシビジョン「万代洋輔 / “A Certain Collector B” Launch Exhibition」が、POSTで開催される。

万代洋輔は、1980年生まれの写真を主に扱う美術家である。これまで「“Friday, September 9 – Friday, October 7, 2016”」、「通行人間」、「あばら骨しか信頼してないじゃないですか俺」をはじめ、多くの個展を開催。グループ展にも参加するなど、2000年代より積極的な活動を行っている。

初の出版物となる今作「A Certain Collector B」は、近年万代が取り組んでいる、道端に落ちている物を蒐集し、フラットベッドスキャナーの上で再構成したイメージ群で構成されている。時に生物の死骸も含むこれらのイメージは、スキャナーの発する光に照らされ奥行きなどのスケール感を失う代わりに、3DCGのモデリング画面のような浮遊感をともなった新しい物質へと再生しているように見える。同作は、架空の蒐集家である“B”のアルバムというコンセプトで制作された。極めて感覚的でありながら、同時に自身の行為を俯瞰して見る万代のバランス感覚を体現する一冊となっている。

エキシビジョンでは書籍のほか、一点限りのスペシャルエディションのキーボックス「コレクターB」プリント作品、アーティストグッズの展示・販売を行う。