ソフィ・カル―最後のとき/最初のとき

写真と言葉を用いた物語性の強い作品で知られるフランスの現代美術家、ソフィ・カル(1953-、パリ生まれ)。ロンドンのテート・ギャラリー(1998)やパリのポンピドゥー・センター(2003)で個展が開催されたほか、2007年には第52回ヴェネツィア・ビエンナーレにフランス代表として参加するなど、国際的に活躍するアーティストである。
固有のルールに従って現実と虚構を織り交ぜて紡ぎ出されるソフィ・カルの作品は、その大胆かつ奇抜な制作プロセスや、時には内容のあまりの赤裸々さによって見る者をたじろがせるが、そこに提示されるのは、常にアイデンティティやコミュニケーションといった、誰もが生きていく上で向き合う普遍的なテーマにほかならない。
「ソフィ・カル―最後のとき/最初のとき」と題した本展は、ソフィ・カルの長年のテーマである「見ること」をめぐる三つのシリーズで構成するものである。生まれつき盲目の人々に「美しいものとは何か」を問うた《盲目の人々》(1986年)。人生の途上で失明した人々に「最後に見たもの」について語らせた《最後に見たもの》(2010年)。貧しさゆえに海を見たことがなかった人々が生まれて初めて海を見たときの姿をとらえた《海を見る》(2011年)。これらの作品は、私たちに「見ること」、あるいは「不在」や「喪失」などについて、静かに思考する機会を与えてくれるだろう。
※《盲目の人々》(全23点)は、前期・後期に分けて半数ずつ全作品を展示
【前期】2月6日(土)~29日(月)
【後期】3月1日(火)~21日(月・祝)
【関連イベント】
●講演会「イメージと言葉がアートになるとき―ソフィ・カル 真実と嘘のはざまで」
日時:2月14日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:ホール
講師:岡部あおみ(美術評論家、パリ日本文化会館展示部門アーティスティック・ディレクター)
定員:先着100名
料金:無料(要本展観覧券)
●レクチャー「ソフィ・カル―『不在』をめぐって」
日時:3月5日(土) 14:00~15:00(13:30開場)
会場:ホール
講師:福満葉子(長崎県美術館学芸専門監)
定員:先着100名
料金:無料(要本展観覧券)
●映画上映会「Sophie Calle: Untitled(ソフィ・カル アンタイトルド)」
ビクトリア・クレイ・メンドーサ監督(2012年/52分/日本語字幕付)
日時:2月20日(土)、2月21日(日)、3月6日(日) 15:00~16:00(14:30開場)
会場:ホール
定員:先着100名
料金:無料(要本展観覧券)
※詳細は公式サイトを参照
開催期間 |
2016/02/06(土)~2016/03/21(月) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~20:00(2/29は展示替えのため18:00閉場/入場は閉場30分前まで) |
休館日 | 2/8、2/22、3/14 |
入場料 | 一般1,000円/大学生・70歳以上800円/高校生600円 |
参加アーティスト | ソフィ・カル |
会場 |
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会場電話番号 | 095-833-2110 |
会場URL | https://www.nagasaki-museum.jp/ |
詳細URL | http://www.nagasaki-museum.jp/exhibition/archives/111 |