岡崎和郎/大西伸明 Born Twice

岡崎和郎/大西伸明 Born Twice

京都市立芸術大学は、彫刻家の岡崎和郎(1930年生まれ)と美術家の大西伸明(1972年生まれ)による2人展「岡崎和郎/大西伸明 Born Twice」を京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにて開催する。

岡崎は、従来のオブジェ思想で見落とされたものを補うという「御物補遺(ぎょぶつほい)」の思想を1963年に確立し、多様な素材と方法で数多くのオブジェを制作して戦後日本美術の歴史で重要な位置を占めてきた。大西は版画技法を出発点として、大小様々な日常の物体を樹脂によって型取りして彩色し、複製する作品で知られている。

これまで、岡崎と大西は2011年と2013年に2人展を開催してきた。40歳以上年の離れた2人の作家は、オブジェに対する感心や、型取り、マルチプル、複製・再生産といった問題を共有しつつも、その制作方法は大きく異なる。今回、岡崎はHISASHIシリーズを、大西はVacuumシリーズを展示する。2人の作品を1つの空間に展示することで、それぞれの作品の独自性が浮かび上がると同時に、オブジェによる表現の深さと広がりが明らかになるはずだ。

副題の“Born Twice”は「2回生まれること」という意味。一度作りだされたモノが再びオブジェとして生まれることを指し、そこには芸術の創造性にある再生の力が働いている。本展では、作品の展示に加えて2人のオーラル・ヒストリーの映像を上映。時代とともに新しい解釈を生み出す「資源としての芸術」という視点から2人の作品を捉えるための内容だ。

岡崎和郎と大西伸明という2人の作家による独特なオブジェの世界を紹介すると同時に、資源としての芸術について考えるきっかけにもなればと考えている。

加治屋健司(京都市立芸術大学芸術資源研究センター准教授)

開催期間 2015/11/21(土)~2015/12/06(日)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~19:00(最終入場18:30まで)
休館日 11/24、11/30(11/23は開館)
入場料 無料
参加アーティスト 岡崎和郎、大西伸明
会場
  • 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
  • @KCUA1
  • 京都市中京区押油小路町238-1
会場電話番号 075-253-1509
会場URL https://goo.gl/maps/FXyzLjYFWmt
詳細URL http://gallery.kcua.ac.jp/exhibitions/20151121_id=7600#ja