レオナール・フジタとモデルたち

デザイン:川添英昭 デザイン:川添英昭

日本からフランスに渡り、「乳白色の下地」と呼ばれる独自の画面によって、両大戦間のパリで一躍時代の寵児となったレオナール・フジタ(藤田嗣治、1886-1968)は、ヨーロッパ近代の美術の歴史において最も成功した日本人芸術家といえるだろう。

フジタは多様な主題・ジャンルでその才能を発揮してきたが、彼の画業の中心を占めるのが人物を描いた絵画であることに疑問の余地はない。他の芸術家の場合と同じように、フジタは職業モデルを雇ってポーズの研究を行い、社交界の名士や裕福なブルジョワから注文を受けて肖像画を制作したほか、時には家族や親しい友人を画面に登場させることもあった。描かれた「モデルたち」を、そのプロフィールや制作の経緯、関連する出来事とともに振りかえるとき、そこにはフジタを取り巻く人的環境と、人物という主題を通して取り組んだ造形的問題というふたつの背景が浮かび上がる。

本展は、初期から晩年までの約90点の作品を、描かれたモデルに関連する約150点の資料を交えて紹介することによって、フジタの思考とモデルに注ぐまなざしを再検討するものである。またフランス、エソンヌ県の特別協力により、フジタがモデル研究の集大成として群像表現に挑んだ4点の壁画を展示する。

【関連イベント】
●講演会
定員:50名
場所:レクチャールーム
※予約不要、入館料のみ

「藤田嗣治と秋田~マドレーヌ鎮魂の美術館をめぐって~」
日時:10月15日(土) 13:30~15:00(13:00開場)
原田久美子(公益財団法人 平野政吉美術財団 学芸員)

「フジタと裸婦―乳白色のヌードから群像表現へ」
佐藤幸宏(美術史家、本展監修者)
日時:11月26日(土) 13:30~15:00(13:00開場)

※その他イベントなど詳細は、公式サイトをご参照ください

開催期間 2016/09/17(土)~2017/01/15(日)
※イベント会期は終了しました
時間 9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし9/19、10/10、2017年1/9は開館)、9/20、10/11、12/25~2017年1/2、1/10
入場料 一般1,300円/学生・65歳以上1,100円/小中学生・高校生600円
参加アーティスト レオナール・フジタ(藤田嗣治)
会場
  • DIC川村記念美術館
  • 千葉県佐倉市坂戸631番地
会場電話番号 0120-498-130
会場URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/
詳細URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/next.html