デザイン情報サイト「JDN」は、インターネット黎明期の1997年にスタートして以来、四半世紀にわたりデザインに関する情報を発信してきました。読者のみなさま、これまで記事にご登場いただいたクリエイターのみなさまのおかげで2022年10月に創刊25周年を迎えます。そこで、これまでにご登場いただいてきたクリエイターや企業のみなさまから、ご自身や「デザイン」の25年を振り返るコラムなど、メッセージをお寄せいただく特集「みんなで『わたしの“25”』」を公開します。
今回は、パッケージデザインをはじめ、グラフィックの枠にとらわれない制作を行うBULLET Inc.の小玉文さん。JDNでは「注目のデザイナー」でのご紹介や、ブックデザイナーの佐藤亜沙美さんとの対談企画など、たびたびご登場いただいてきました。印刷技術や紙の加工技術、素材そのものに愛と興味を持ち、デザインに生かしている小玉さんからのメッセージ、ぜひご覧ください!
25歳の私はアセっていた。
諸葛亮が劉備に仕えることになったのが、26歳(三国志演義)。天才ミュージシャンは27歳で他界する(通称「27クラブ」)という奇妙な都市伝説。果たして自分は、1年後、2年後、彼らに匹敵する何かを作れる人間になれているのだろうか……!?
デザイン事務所で働く日々。「クライアント仕事」と「自己表現」の間でうまくバランスがとれず揺らぎながら、何かを残したいという焦燥感を抱えながら、私は自分の純粋な作品として 【暑中見舞いのカード】 を制作した。暑中見舞いという体をとることで、自分の作品を様々な人に送りつけ、(少々強引に)見てもらえると考えて……。

2009年に小玉さんが手がけた暑中見舞い
赤と緑の特色2色で印刷された、美しい金魚の切手を見つけた。これをデザインの要素のひとつとして用いてはどうか。これから毎年、自分が試したことのない印刷加工を用いた暑中見舞いと年賀状を制作しよう。普段の仕事とは異なるベクトルで、自分が納得できるものを制作する言い訳ができた。

これまでに小玉さんが手がけた年賀状の数々。どれも自由な発想で特殊な印刷技術が用いられている。
以来私は毎年実験的な年賀状をつくり続けている。継続は力なり!
JDN25周年、おめでとうございます!
株式会社BULLETの最新情報
CALENDAR EXHIBITION「Yesterday/Today/Tomorrow」

クリエイター7人によるカレンダーの展示販売会を行います。私は月の数字をあの「穴」で表現したカレンダー(2023年版)をつくりました。抜かれた「穴」もおまけに付いてきます。


【福岡】ALBUS
会期:10月30日(日)~11月15日(火) 11:30~17:00
店休日:毎週水曜日、木曜日、金曜日
住所:福岡県福岡市中央区警固2-9-14
TEL:092-791-9335
https://albus.in/
【東京】S-TOKYO
会期:11月19日(土)~11月27日(日) 10:30~17:00
店休日:11月26日 (土)
住所:東京都中央区日本橋小伝馬町16-5 S-TOKYO 2F
https://s-tokyo.info/