2025年夏休みに行きたい、おすすめのデザイン&アートイベント8選

2025年夏休みに行きたい、おすすめのデザイン&アートイベント8選

夏休みを目前に、いよいよ本格的な夏がやってきました。暑さで外に出かけるのがおっくうになりがちですが、日の長いこの季節だからこそ、展覧会のはしごをしたりして、充実した1日を送ってみてはいかがでしょうか。

本記事では、編集部が厳選した8つのおすすめのデザイン&アートイベントを紹介します!

■AI is Not Magic展 AIと私たちの立ち位置を探るための34日間

東京のFabCafe Tokyoで、「AI is Not Magic展 AIと私たちの立ち位置を探るための34日間」が8月3日まで開催されています。

私たちの生活のなかに、いつの間にかさまざまなかたちで入り込んでいる「AI」。本展は、AIとの協業による人間の創造性と共生関係のあり方を考察する展覧会です。

ChatGPTをつかって廃材の山をもとに椅子をデザインし、その椅子を実際に製作した作品「AI Chair」や、プレイヤーのせりふと文章生成AIの返答が手書きの漫画とともに展開する参加型漫画「演画」、話し言葉や書き言葉による記憶の記述を視覚的なイメージに変換し、保存するプロジェクト「Synthetic Memories」などが紹介されています。

会期:2025年6月30日(月)~8月3日(日)
会場:FabCafe Tokyo
https://fabcafe.com/jp/events/tokyo/aiisnotmagic/

■パウル・クレー展 創造をめぐる星座

静岡市美術館では、静岡市美術館開館15周年記念「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」が8月3日まで開催中。

パウル・クレー(1879-1940)は、詩情豊かな抽象画で知られるスイス生まれの画家です。本展は、スイス・ベルンのパウル・クレー・センターの学術協力のもと、同センター、バーゼル美術館、日本各地の美術館から集めたクレー作品約60点を核に、カンディンスキー、ピカソ、ミロなど同時代の芸術家たちの作品を加えた約110点で、クレーの生涯にわたる創造の軌跡をたどる展覧会です。

会期:2025年6月7日(土)~8月3日(日)
会場:静岡市美術館
https://shizubi.jp/exhibition/20250607_paulklee/250607_01.php

■日本のグラフィックデザイン2025

東京ミッドタウン・デザインハブでは、第115回企画展「日本のグラフィックデザイン2025」が8月7日まで開催中です。企画・運営を担当しているのは、アジア最大級のデザイン団体である日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)。

本展は、同協会が発行する年鑑『Graphic Design in Japan』の2025年度版に掲載された作品のなかから、約300点を実物と映像で展示しています。身近な雑貨から、書籍、商品パッケージ、ポスター、シンボル・ロゴ、Webサイト、映像、展覧会やショップの空間デザインにいたるまで、日本のグラフィックデザインの現在を見ることができます。

会期:2025年6月27日(金)~8月7日(木)
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
https://www.designhub.jp/exhibitions/gdj2025

■士郎正宗の世界展 ~「攻殻機動隊」と創造の軌跡~

東京の世田谷文学館で8月17日まで開催しているのは、「士郎正宗の世界展 ~『攻殻機動隊』と創造の軌跡~」。日本のみならず世界中で熱狂的な人気を誇る漫画『攻殻機動隊』の作者・士郎正宗の初の大規模展覧会です。

本展では、『攻殻機動隊』はもちろん、初期作品集『ブラックマジック』、メジャーデビュー作『アップルシード』ほか、数々の作品群と現在の活動までを「アナログ原稿」と「デジタル出力原稿」でめぐります。さらに、作家の蔵書やコメントもたっぷり紹介。士郎正宗ワールドが堪能できます。

会期:2025年4月12日(土)~8月17日(日)
会場:世田谷美術館
https://www.shirow-masamune-ex.jp/

■レオ・レオーニの絵本づくり展

東京・渋谷のヒカリエホールで8月27日まで開催されているのは、「レオ・レオーニの絵本づくり展」。レオ・レオーニは、グラフィックデザインやアートディレクションから絵本制作まで多岐にわたり活躍しました。絵本『スイミー』や『アレクサンダとぜんまいねずみ』のほか、『あおくんときいろちゃん』など多数の名作を世に送りだしています。

同展では、レオーニが49歳になってからはじめた絵本づくりに焦点を当て、アートディレクターとして培った豊富な経験やセンスに基づく、コラージュをはじめとしたレオーニならではのさまざまなテクニック(技法)を紐解きます。絵本原画の展示に加え、レオーニの世界観を映像など多様な手法で体感できるコンテンツも本会場限定で展開されます。

会期:2025年7月5日(土)~8月27日(水)
会場:ヒカリエホール
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/25_leolionni/

■てなわけで20年。魅惑のチョウ、シンタ展

漫画家としてデビューし、400冊もの絵本を制作した長新太。長野の安曇野ちひろ美術館で8月31日まで開催されている同展では、没後20年となる今年、ちひろ美術館によるこれまでの研究成果をもとに、幅広い世代を魅了し続ける長新太の魅惑の世界が紹介されます。

長新太 『キャベツくんのにちようび』(文研出版)より 1992年

長新太 『キャベツくんのにちようび』(文研出版)より 1992年

取り上げられるのは、長が描いた絵本のなかから、自身が文章と絵の両方を手がけた絵本約10冊。このほか、長がアイデアを描き留めていた手帳など、出版にいたるまでの資料が展示され、制作の舞台裏も紹介されます。

会期:2025年6月6日(金)~8月31日(日)
会場:安曇野ちひろ美術館
https://chihiro.jp/azumino/exhibitions/18596/

■20世紀北欧デザインの巨匠 スティグ・リンドベリ展

スウェーデンの陶芸家でありデザイナーのスティグ・リンドベリは、20世紀北欧デザインを代表するデザイナーの一人として知られています。

「H55」展のため告知をするスティグ・リンドベリ、1955 ©Stig Lindberg/Bus

「H55」展のため告知をするスティグ・リンドベリ、1955 ©Stig Lindberg/Bus

東京・日本橋の日本橋髙島屋S.C.にて9月7日まで開催される「20世紀北欧デザインの巨匠 スティグ・リンドベリ展」では、日本でも人気のあるテーブルウェアに加えて、ファイアンスや一点もののアートピース、テキスタイル、絵本の挿絵、スケッチなど、さまざまな作品が展示されます。日本ではこれまで見出される機会のなかった側面も含め、その芸術性が包括的に紹介されます。

会期:2025年8月21日(木)~9月7日(日)
会場:日本橋髙島屋S.C. 本館 8F ホール
https://www.stiglindberg-exhibition.jp/

■トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~

「ムーミン」小説の出版80周年にあたる今年。これを記念し、東京・六本木の森アーツセンターギャラリーでは、「トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~」が9月17日まで開催されます。

「トーベとムーミン展」展覧会キービジュアル

「ムーミン」の生みの親であるアーティスト、トーベ・ヤンソン。同展では、初期の油彩画や第二次世界大戦前後の風刺画、「ムーミン」小説・コミックスの原画など約300点を通して、彼女の創作の世界を振り返ります。会場では、「ムーミン」の世界を体感できるような演出や、日本ではあまり知られていない壁画作品が映像で紹介されます。

会期:2025年7月16日(水)~9月17日(水)
会場:森アーツセンターギャラリー
https://tove-moomins.exhibit.jp/

今回は8つ紹介しましたが、夏休みシーズンはこのほかにもたくさんのイベントがさまざまな場所で開催されています。新たなアイデアやインスピレーションの源となる展覧会に、ぜひ足を運んでみてください。

(JDN編集部)