日本ブランドより注目の出展者
展示会場から、日本関連の出展者をいくつか紹介したい。
YOnoBI
アンビエンテの「Japan Style」ゾーンを、TIME & STYLEのプレステージ ジャパンと共にコーディネートするクロスエッジのブランド。新商品として、デザイナー・橋本夕紀夫さんによる肥前吉田焼のティーポットを発表した。
KISEN
富山県高岡の銅器製造元である四津川製作所によるブランド。金属加工・銅着色・ろくろなどの職人技で、金属の魅力を活かした商品を展開する。trendsにも選出されていた。
SATOMI SUZUKI TOKYO
ミュンヘンにて日本ブランドを紹介するコンセプトストア「SHU SHU」を運営し、アンビエンテでは取引先開拓に取り組んでいる。作り手と売り手、日本とドイツ、双方のネットワークを活かした商品プロデュースも手がけている。
KINTO
テーブルウェア、キッチン・インテリア雑貨の企画開発を手がける同社。デザイン感度の高いキッチン関連ブランドが集まるホール4.0の入り口近くという好立地で展開。高低差とアイキャッチを活用したブース設計で来場者の視線をうまく誘導していた。
Perrocaliente
SAKURASAKU glassに代表される定番と共に、新商品として日時計「undial(アンダイアル)」を発表していた。太陽の影ではなく、光で時間を表示するもの。デザイナーは林篤弘さん。
yumiko iihoshi porcelain
イイホシユミコさんによるテーブルウェアブランド。コンセプトは「手づくりとプロダクトの境界にあるもの」。東京都台東区にある台東デザイナーズビレッジの出身者でもある。
家事問屋
新潟県燕市でキッチン・生活用品の企画販売を手がける下村企販がデザイナー小泉誠さんと協働したブランド。産地問屋ならではの強みを生かし、ステレンス製を中心にキッチン用品をそろえる。JETROジャパンパビリオンにて出展。
DRAW A LINE
突っ張り棒のメーカー、平安伸銅工業がクリエイティブユニットTENTと共同したブランド。突っ張り棒を、暮らしを豊かにする「一本の線」として再定義し、ライフスタイルを提案している。アンビエンテは初出展。
like-it
奈良県のハウスウェアメーカー。グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞した、1984年発表の樹脂製バケツやゴミ箱をはじめとした数多くの商品が市場に定着し、デザインが評価されている。難易度と精度が高い樹脂加工技術をベースにした商品開発だけでなく、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みにも積極的。
Lemnos、METROCS
デザイナーとの共同で時計を企画開発するLemnosと、名作デザイナー家具やインテリア雑貨を扱うMETROCSが、ジャパニーズデザインのパイオニアである渡辺力さんが手がけた商品という切り口で合同で展示。
Thomas Merlo & Partner
日本のデザイン商品も数多く扱うスイスの会社。ムラタ・チアキさんがデザインするMETAPHYSの脚立、アトリエオイがデザインした岐阜県美濃和紙のモビールなども扱う。新作として高橋理子さんによるホームフレグランスを発表していた。
As it is
2017年のIFFT/インテリア ライフスタイル リビングにて「Best Buyer’s Choice 2017」を受賞し、注目を集めた新潟県燕市の中野科学による新ブランド。新進の企業が参加するNEXTエリアにて出展。
MokuNeji
地場産業と環境問題をテーマに活動するデザイン会社、小鳥来(ことりく)がプロデュースするネジを活かした木製品ブランド。コーヒーミル、ポットなどと共に、ペットボトルと組み合わせて使うガラガラのグリップを展示。NEXTエリアにて出展。
DAYS.
店舗、什器、家具などを手がける西尾健史さんのデザイン事務所DAYS.(デイズ)。2017年のインテリア ライフスタイルにて「Young Designer Award」を受賞し、アンビエンテのtalents出展への切符を手にした。
YURI HIMURO
ユーザーがハサミを入れることで完成したり、裏返すと新たな柄が見えてくるテキスタイルをデザインする氷室友里さん。2017年のIFFT/インテリア ライフスタイル リビングにて「Young Designer Award」を受賞し、アンビエンテのtalents出展となった。
以上、全体からするとごく一部、日本関連の出展者だけでみても半分にも満たない紹介だが、雰囲気の一端を感じていただけただろうか。
またアンビエンテの特徴として、日本に姉妹見本市(5月のインテリア ライフスタイルと11月のIFFT/インテリア ライフスタイル リビング)があることを補足しておく。日本の出展者にとって世界戦略が描きやすく、若手デザイナーにとっては日本でYoung Designer Awardを受賞するとtalentsやNEXTに招待される道が開けている。これは他の見本市では得られないことだ。
次回、アンビエンテの2019年のパートナー・カントリーはインドだ。急速な経済発展、市場規模、将来性などさまざまな要素から中国と共に目を離せない国である。会期は2019年2月8日から12日。そして、12番目のホールが生まれてアンビエンテ全体の会場構成が変化するそうだ。その新たな全体像とともに、どのようなブランドの挑戦が見られ、誰がアンビエンテのtalentsやNEXTに選ばれるのか楽しみにしたい。
ambiente
https://ambiente.messefrankfurt.com/frankfurt/en.html
ambiente(メッセフランクフルト ジャパン)
http://www.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja/visitors/welcome/consumer-goods/fairs-outside-japan/ambiente/frankfurt.html
インテリア ライフスタイル
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IFFT/インテリア ライフスタイル リビング
http://ifft-interiorlifestyle-living.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja/visitors/welcome.html