アート&サイエンスにかかわる多くのイヴェントを行なってきたNTTインターコミュニケーションセンター(略称:ICC)で、メディアアート作品や、現代のメディア環境における多様な表現をとりあげる展覧会「オープン・スペース 2015」が、5月23日からスタートした。
「オープン・スペース」は2006年のスタート以来、年度ごとに展示内容を変える展覧会で、ミニ・シアター、映像アーカイヴ「HIVE」などを入場無料で公開するものだ。ICCの活動理念にもとづき、より多くの人に先進的な技術を用いた芸術表現とコミュニケーション文化の可能性を提示してきた。
今回の参加アーティストは以下のとおり。
岩井俊雄氏/菅野創氏+やんツー氏/セミトランスペアレント・デザイン/スズキユウリ氏/高谷史郎氏/グレゴリー・バーサミアン氏/平川紀道氏/Filament(Sachiko M氏、大友良英氏)/ビル・フォンタナ氏/藤幡正樹氏/和田永氏/情報科学芸術大学院大学(IAMAS) 車輪の再発明プロジェクト
メディアアートの代表作や新作、教育機関による 研究成果としての作品が展示される。先進的な技術を用いた作品、それ自体だけでも十分に楽しめるものだが、アーティストたちがメディアやコミュニケーションの在り方についてどう思考しているか、少しだけ作品の背景を考えてみるときっと面白いと思う。それはさほど難しい話ではなくて、「なぜこれをつくろうと思ったのだろう?」とか「これは一体何を意味しているのだろう?」といった、素朴な疑問がきっかけになるはずだ。
会期は2016年3月6日までと長期にわたる。アーティストや有識者を招いたトーク、レクチャー、シンポジウム、ワークショップ、学芸スタッフによる作品解説ツアーなど、さまざまなプログラムが用意されるほか、部分的な展示替えも予定されているので、何回か足を運んでみるのもおすすめ。