台湾デザインの祭典「台湾デザインウィーク2025」が、台北・松山文創園区にて11月29日から12月7日まで開催される。
台湾の経済部産業発展署が主催し、台湾デザイン研究院が実施する同イベント。第3回目となる今年は、テーマに「Design Next」を掲げ、デザインの焦点が個人から人類、さらには地球全体の配慮へといかに変化しているかを探る。

展示では、台湾における市民体験の向上、システムの改善、持続可能な開発の推進について、デザイン思考がどのように応用されているかを示す
台湾デザインウィークの一環として開催される「ゴールデンピンデザインアワード2025展」では、台湾を代表する国際的なデザイン賞「ゴールデンピンデザインアワード」の受賞作品を一堂に展示し、デザインがいかにイノベーションと文化を結びつけるかを示す。
ほかにも、ヨーロッパとアジア間の協働に焦点を当てた「台湾-チェコ デザインフォーラム」や、デザインを通じてテクノロジー、持続可能性、公共サービスを再考している企業・プロジェクトの内部を視察する「インダストリーツアー」などを実施。

昨年のデザインフォーラムの様子。著名なデザイナーを招き、トークや文化交流がおこなわれた
またイベント期間中は、世界的なデザイン研究会議である「IASDR 2025」が同時開催され、40カ国以上から専門家が集結。「Design Next」をテーマに、6つのセッションと500以上の論文が発表される。著書『誰のためのデザイン?』で知られる認知科学者のドン・ノーマンやIASDR会長のピーター・ロイドといったデザイン識者が名を連ね、健康、高齢化社会、持続可能性、デジタルライフといった分野で、デザインがいかにしてより良い未来を形づくることができるかを議論する。
台湾デザインウィークはこれらの複合的な体験により、研究、産業、文化を結びつけ、デザインが未来を想像し、創造する拠点となることを目指している。




