東京都渋谷区のデザイン専門学校・桑沢デザイン研究所が、現校舎から徒歩1分の場所に新校舎を開設した。

90年代に建てられた地上4階、地下1階の鉄筋コンクリート造りの建物を全面的にリノベーションした新校舎。教室のほか学生同士の繋がりを生む交流スペースやテラスを備え、極力装飾が抑えられたニュートラルな内装とどこか都会的なエッジのあるデザインが特徴だ。

また、同研究所がドイツのバウハウスのデザイン理念を元に創設されたという経緯から、内装のマテリアルも、モダニズムの進歩を押し進めたスチールやガラス、コンクリートをメインに使用。手すりやサッシはデッサウで用いられたディティールを現代的にアップデートすることで、リノベーションによる新旧と、当時のバウハウスと現代のデザイン学校としての同研究所との新旧の対比を図っている。

設計は同研究所の卒業生でもある、クリエイティブスタジオ「moss」の志摩健が担当。「デザインを探求し、未来のデザインを育む研究所として。デザインを学んだ学生たちがいつかまた訪れた時に初心に戻れるような場所になるように」という願いを込めて設計された。

https://www.kds.ac.jp/others/20230510/