架空のゲームをテーマにした皮肉の効いた“遊び”が充満、アーティストユニット・magmaの個展「X・Y」が4月13日からVOILLDで開催
杉山純と宮澤謙一によるアーティストユニット・magmaの個展「X・Y(エックス・ワイ)」が、4月13日から5月19日まで東京・中目黒のVOILLDで開催される。同展は、2017年に開催された「STOP THE TIME」に続く、VOILLDでは約2年ぶり、4度目の新作展となる。
magmaの作品は、ジャンルと時代を超えた「物」と「物」とのコラボレーションの繰り返しによって構築されている。誰かに一度捨てられた物や、誰もが目にしたことのある物。廃材、おもちゃ、電動器具など、身の回りにあるありとあらゆる物を素材とし、広告美術、空間演出、家具、プロダクトまで幅広く手がけ、多彩な作品を制作し続けている。ユーモアに富んだ作品群は、キャッチーでありながら寓話的であり、どこか違和感すら感じさせる。作品それぞれが異世界の物の集合体となり、その断片をぶつけ合いながらストーリーを紡ぐ行為は、何でも手に入れることのできてしまう今の時代の中で、どこにもない物を見出し、新たな表現を生み出そうとしているmagmaのあくなき挑戦だ。
同展では、架空のゲームをテーマとし作品が制作された。ボードゲームの駒に見たてられ、謎のルールを訴えかけているかのようにも見える作品群は、未知のものへの興味につい翻弄されてしまう私たちに、物事のルールやその意味の必要性を問いかけているのかもしれない。皮肉の効いた、magmaらしい「遊び」を堪能できる個展だ。会場では、展示に合わせ新たに制作された立体作品、約30点が発表される。また、VOILLDとmagmaのコラボレーションによる限定アイテムも販売予定だ。