「曲げ木」と「圧縮」、コンセプトを絞りミニマルな空間演出で勝負した飛驒産業-ミラノデザインウィーク2018

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飛驒産業©NACASA & PARTNERS INC.
1300年の歴史を持つ「飛騨の匠」を脈々と受け継ぐ飛驒産業株式会社(以下、飛驒産業)。「ミラノサローネ国際家具見本市(以下、ミラノサローネ)」への出展は、日本家具産業振興会の共同ブース出展から連続して今回で6回目の出展、単独の出展としては今回で2回目となる。飛驒産業の曲げ木・圧縮技術を前面に出し、「Bent & Compressed」というキーワードを掲げた意欲的な構成だった。そのほか、川上元美による杉圧縮柾目(まさめ)材を用いた家具『KISARAGI』や、エンツォ・マーリがデザインした『HIDA』など、飛驒産業が培ってきた木工技術の粋を集めた製品は世界にどのように響いたのだろうか?飛驒産業・営業企画室の森野敦さんにお話をうかがった。
「曲げ木」技術の集大成、YANAGIカウンターチェア

今回は新作として、柳宗理|柳工業デザイン研究会のデザインによる『YANAGIカウンターチェア』を展示しました。やはり海外では、柳宗理は日本を代表する偉大なプロダクトデザイナーとして認識されています。事前のプレスリリースの配信に加え、雑誌『MONOCLE』で紹介されたこともあり、注目度は高いものがありました。

柳工業デザイン研究会の監修のもと、飛驒産業で製作している柳チェアの肘なしタイプのデザインを踏襲した『YANAGIカウンターチェア』。シートを5mm厚くし脚部の強度を増している

柳工業デザイン研究会の監修のもと、飛驒産業で製作している柳チェアの肘なしタイプのデザインを踏襲した『YANAGIカウンターチェア』。シートを5mm厚くし脚部の強度を増している

曲げ木技術の集大成として『YANAGIチェア』も展示しましたが、背板の曲げ木に驚かれたお客様が多かったと思います。また、杉柾目圧縮材を5mm厚にスライスしたものをサンドして、天板にした新製品のテーブルも高い評価をいただいています。これまで杉柾目圧縮材は価格的に高価になる問題がありましたが、圧縮率の変更とスライス材の活用でコストと品質が改善されるものと期待できます。5mm厚にすることで無垢材と風合いは変わりません。

KODAMA

『KODAMA』に関する隈研吾さんのコメント「欠き込みを付けた木を6個組み合わせてできた基本パーツを繋いでいくことで、どのような形態にも展開ができる。飛驒産業が持つ高度な木の加工技術が融合することで、木が持つ面白さを存分に引き出すパズルが出来上がった。杉とウォルナットの2種類を製作し、木の持つぬくもりを感じることができるものになっている。」

いまさら建築家の隈研吾さんのことは紹介するまでもありませんが、隈さんがイタリアのアルテセラの森に設計したパビリオンを、木のパズルにした『KODAMA』は特徴的なデザインです。どうしても購入して持ち帰りたいという人に、こっそりお分けしたくらい人気でした(笑)。

展示のコンセプトを「技術力」に絞り、ミニマルな空間を演出

©NACASA & PARTNERS INC.

2013年より日本家具産業振興会としてのブースに4年連続出展してきました。単独企業としての独自性は表現しづらい環境でしたが、4年間にわたり「日本のものづくり文化と歴史」を、国産材である杉を活用した家具を通じて表現してきました。

昨年の単独での出展でもこれまでのコンセプトは変えずに展示いたしました。2回目となる本年は、前年の反省点である、歴史・文化・技術のすべてを伝えようとしてわかりにくくなったことも踏まえ、日本デザインセンターの大黒大悟さんとの共同でコンセプトを立案し、展示のコンセプトと空間演出を「技術力」に絞りました。つまり伝えたかったのは、当社が100年にわたって磨き上げてきた「曲げ木」と、その曲げ木技術を応用した「圧縮」です。来場を促すWebサイトや案内メール、会場で配布するパンフレットもこれらビジュアルにしっかり統一しました。

会場構成は白をベースに、製品の展示と壁面のグラフィックは、右側が「圧縮」、左が「曲げ木」、とテーマが伝わりやすい構成にしました。装飾や製品のカラーにあふれた展示ブースが多いなか、ミニマルな空間を演出したことで差別化され、より印象的な展示になったと思います。

現地での反響は良好、販路拡大のための課題を確実にクリアしたい

今年は来場者数が40万人を超えたと聞いています。弊社のブースは10号館で比較的奥まっており、角地でもありませんでしたが多くのお客様に入場いただきました。やはり他社のブースと比較して、ミニマルで真っ白なブースデザインが逆に目立っていたこと。そして、入り口にこれまでの著名なデザイナーとのコラボレーションによる、歴代のチェアを並べたことが影響していると考えられます。

飛驒産業

©NACASA & PARTNERS INC.

単独での出展は2回目ですが、通算で6回にわたって出展してきたことで、ようやく認知されてきた実感を得ています。これまで欧州での販路に問題がありましたが、ディストリビューターとの契約も含め、前向きなお話を多くいただいています。デリバリーの拠点など、確実に課題をクリアしていきたいですね。

6月29日から7月末まで、東京ミッドタウンにある弊社のショップ「HIDA」で、ミラノ凱旋展を開催します。ミラノサローネで発表した『YANAGIカウンターチェア』の国内発表と、新しい技術を活用した杉柾目圧縮サンド材のダイニングテーブル、プロトタイプですがatelier oï(アトリエ・オイ)によるギフォイのラウンジチェアの3点を中心に展示します。また、岐阜県からの協力をいただき、ミラノデザインウィークで3年連続開催の「CASA GIFU」で発表された、アトリエ・オイによる製品も試作を含めて展示します。「さらに、アトリエ・オイのパトリック・レイモンさんによるスペシャルトークとレセプションも予定しております。

ミラノサローネでは、アトリエオイによるプロトタイプ『gifoï ラウンジチェア』も展示。杉圧縮柾目材の魅力を世界に提案 ©Joël von Allmen

ミラノサローネでは、アトリエオイによるプロトタイプ『gifoï ラウンジチェア』も展示。杉圧縮柾目材の魅力を世界に提案 ©Joël von Allmen

日本では初となるお披露目です。曲げ木と圧縮、飛驒が誇る匠の技を体感しに来ていただきたいです!

ミラノサローネ 2018 凱旋展
期間:2018年6月29日(金)〜7月31日(火)
時間:11:00〜21:00 年中無休(年末年始は除く)
場所:HIDA 東京ミッドタウン店 東京都港区赤坂 9-7-3 E-0301 東京ミッドタウン ガレリア 3F

-特別企画-
アトリエ・オイ スペシャルトーク「素材から生まれるアトリエ・オイのデザイン」
日時:2018年7月3日(火)
時間:トークレクチャー 18:30〜19:45/レセプション 20:00〜21:00
場所:トークレクチャー 東京ミッドタウン・デザインハブ内 インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(ミッドタウン・タワー 5F)/レセプション 東京ミッドタウン ガレリア 3F HIDA 東京ミッドタウン店
ご予約:イベントサイトPeatixまたはHIDA 東京ミッドタウン店までお問い合わせください。
※本企画は飛驒産業と東京ミッドタウンデザイン部との共催となります。

セミナー終了後20時より、ガレリア3FのHIDAミッドタウン店にてパトリック・レイモンによる商品の説明とミニパーティーを開催します。是非お立ち寄りください。

飛驒産業株式会社
https://kitutuki.co.jp/