5K解像度やキャリブレーションで表現に説得力。BenQのデザイナーモニター「PD2730S」ー松田洋和インタビュー(1)

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5K解像度やキャリブレーションで表現に説得力。BenQのデザイナーモニター「PD2730S」ー松田洋和インタビュー(1)

「Because it matters(大切なコト、価値あるモノ)」をモットーに、液晶モニターやプロジェクターなどの商品を手がけるメーカー「BenQ(ベンキュー)」。昨年発売された「PD2730S」は、BenQ初の5K解像度を実現したデザイン業務に最適な27型モニターだ。

抜群の精度で制作のさまざまな過程でデザイナーの期待に応えてくれるほか、キャリブレーションやMacの色味を再現する便利な機能な加わり、生産性向上もサポートしてくれる。

この「PD2730S」を、CDジャケットやブックデザインなどを多く手がけるグラフィックデザイナーの松田洋和さんに、一定期間使用していただいた。最近手がけた仕事や作品への向き合い方とともに、「PD2730S」の魅力や使用感、おすすめの使い方などを伺った。

対象と深く向き合った卒業・修了制作展のポスター

――松田さんの現在に至るまでの経歴をお聞かせください。

2008年に武蔵野美術大学の基礎デザイン学科を卒業して、ソニー・ミュージックコミュニケーションズ(現ソニー・ミュージックソリューションズ)に入社しました。その後、イイノメディアプロ、日本デザインセンターを経て、2020年に独立しました。

松田洋和

松田洋和 武蔵野美術大学 基礎デザイン学科卒業。Sony Music Communications、イイノメディアプロ、日本デザインセンターを経て2020年に独立。2011年より、イラストレーター田渕正敏とへきちとしても活動中

――現在フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動されて6年目ですが、会社で働いていたときと比べて、お仕事のジャンルに変化はありましたか?

会社単位でやっていたような、長期スパンでクライアントと向き合っていくようなブランディング系の仕事は、少し少なくなりましたね。あと、会社にいたときから個人的に受けていた美術系の仕事の割合が増えていると感じます。ただ、やっていること自体はそんなに変わっていない印象です。

――ここ最近で松田さんが手がけたお仕事を、いくつか教えてください。

ひとつは、2025年度の武蔵野美術大学の卒業・修了制作展のポスタービジュアルです。基本的に卒業生が依頼を受けて制作するそうなのですが、昨年秋の初めくらいに打診をいただきました。

2025年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展のポスタービジュアル

2025年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展 ポスタービジュアル

――強いビジュアルがとても印象的でした。改めてコンセプトを教えていただけますか?

1~3年次までの学びの深化を空間的な拡張である点(一次元)・線(二次元)・面(三次元)と対応させ、4年次の卒業制作を四次元図形や超平面の概念と対応させることを考えました。時間や空間を行き来し、可視や不可視、過去・現在・未来をつなぐ象徴となるような立体図形をモチーフとして制作しました。

作品自体にはそうしたコンセプトを持たせていますが、背景を知らない人が見ても、「トロフィーみたいだな」と連想していただけるような形を目指してつくりました。

――どんなところからインスピレーションを得たのですか?

僕が学んでいた基礎デザイン学科は、英語表記ですと「Science of Design」で、ドイツのバウハウスやウルム造形大学の影響を受けてできた学科なのですが、そうした学校が追求した自然科学や哲学を元に造形を考えられないかと取り組みました。

(左)フラッグとして展開し、学内に飾られた時の様子(右)ブックレット

正直、学生時代は学科が標榜する思想や課題について深く理解できていなかったのですが、卒業後も繰り返し大学の推薦図書である本を読んだり、社会人経験を重ねた今、改めて課題に取り組むような気持ちで制作しました。

特徴的な“青”をアクリル板で再現した『アルバム』

――最近手がけた作品でいうと、ほかにはいかがでしょうか?

イラストレーターの田渕正敏さんと僕が一緒に立ち上げた、「へきち」というアートやデザイン、造本を中心とした活動があります。活動としてはもう15年になるんですが、この活動の最新版として、昨年の12月に田渕さんの作品集を『アルバム』というタイトルで発売し、こちらのデザインを僕が担当しました。

田渕さんの作品集『アルバム』

――アクリル板が付いている本というのは新しいですね。仕掛けがとても凝っていますが、どのようにお話が進んでいったのですか?

田渕さんの描く“青”ってすごく鮮やかで、印刷するのがすごく難しいんです。あの青を見たときの「鮮やかでいいな」という素直な気持ちを、印刷じゃない別の何かで表現できないかと以前から考えていて、あるときアクリル板はどうだろうと思いました。

そこで、いろんなアクリルチップを取り寄せてみたところ、近い青を見つけたので、いつか使いたいと思っていたんですよね。そこに本人から作品をまとめたいという話が出たので、アクリル板を使いたいと僕が提案しました。『アルバム』というタイトルは、彼自身がもともと考えていたようで、形状はLPサイズより少し小さめの正方形にしたんです。

――なるほど。松田さんの中で以前から思い描いていたものがあり、それを今回形として膨らませていったんですね。

はい。田渕さんの青は作品ごとの過程でその都度見てきましたし、彼が青で描き続けることも知っているので、「“青”で何かやる」というのはずっと頭の片隅に置きながら生活していました(笑)。アクリル版を使いたいという構想自体は実は3年くらい前からあり、実際に作品集の話が出てから、半年くらいかけて形にしていきましたね。

作家の作風に寄り添ったものづくりの形

――松田さんはキャリアを積まれている一方で、いい意味での手作り感やDIY感も特徴だと思うのですが、ご自身ではどのように作品と向き合っていますか?

今回のような本は、大勢で共有するものではなく、1対1で味わう個人的な体験だと思っています。パブリックアートなどを省けば、作品鑑賞体験自体がそういう性質のものだからこそ、印刷物や作品集を一緒につくる際にも、その感覚を持ち込みたい。そうすると、手作業でやった方がいいところは自ずとそうなっていくというか。

もちろんコストもちゃんと考えていますが、そもそも作家の方々は部数が少なくてもいいから、自分の作品に準ずるユニークなものがほしいと相談されることが多いんです。だから、流通や作業コストのことを考えなければ、最大限こんなことができるという提案は、できるだけ出せるように心がけています。あとは、自分が物理的にできるかどうかですね(笑)。

並べたときに違和感がない、シンプルなフォルムとデザイン

――では、今回試していただいたBenQのデザイナー向けモニター「PD2730S」の使用感についても聞かせてください。普段モニターを購入する頻度はどのくらいでしょうか。長く同じものを使うのか、新しいものが出たら試してみたいと思うタイプですか?

ラップトップは同じものを長めに使いますが、デスクトップは大体3年くらいで買い替えています。最近ちょうどMac miniを購入しようかと考えていたところでした。モニターの購入も検討していたところに今回のお話がきたので、ぜひ試してみたいと思っていたんです。

――そうだったんですね。モニター自体のデザインについてはどんな印象を持ちましたか?

多くのグラフィック系のデザイナーはApple製品を使っているので、やっぱりMacと並べたときに違和感がないかどうかが一つの基準になると思いますが、BenQさんの製品はフォルムがシンプルなので、その辺も特に気にならなかったですね。

細かいところですが、モニターのフチが薄くなっているデザインも、単純にシャープでかっこいいと思いました。あと、コード類がケーブルホルダーにまとめられるのも、何より見た目の印象がすっきり見えますし、使いやすかったです。

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