イラストレーター・そで山かほ子による個展「どこかの街の喫茶店」が、東京・世田谷のnostos booksで開催される。

「& Premium 」などの雑誌、書籍の挿絵を手がけながら、都内を中心に作品展を開いているそで山かほ子。アメリカのアンティークモールが大好きで、フリーマーケットで買った“がらくた”も宝物のように大切にしているという。2015年には「Antique Garden」と題し、自身のコレクションや思い出のエピソードから生まれた作品を披露した。

2017年には、その続編を開催。懐かしさ漂うアンティークをモチーフにしたペインティングは、チョコレートのようにこっくりとした絵の具で描かれている。さらにカットアウト（作品の形に切り出す）するため、キャンバスから現実に飛び出してきたように身近に感じる。また、Apartment Hotel Shinjukuで行なった展示では、架空のホテルにある喫茶店をイメージしたカットアウト作品を発表。

本展は、Apartment Hotel Shinjukuの展示を発展させる形で、「ある街の喫茶店」をテーマにしている。まず自身が思い描く喫茶店の店内を1枚の絵にした。店の歴史を感じる家具やインテリアに囲まれながら、本を読んだり、一服したり、ぼーっと考えごとをしたり。過ごす人のリラックスした気持ちも伝わってくる絵は、いつか自分も訪れたことのあるような懐かしさを覚える。

本展では、その絵をベースとして、喫茶店で寛いでいるような居心地を楽しめる空間が再現される。その中でそで山かほ子によるカットアウト作品が展示されるほか、いつか「喫茶店」で味わったような手づくりのお菓子なども販売予定。本を手に取りながら、ゆっくり作品と空間を楽しんでいただきたい。また、作品は購入可能。