ふと思い返してみると、ペンを手にする機会が減り、時代の変化にともなって「手紙をおくる」ことが少なくなっていることに気付く。多種多様な表現で瞬時に情報を伝えることができるようになった現代で、あえてペンをとって紙に書き、手渡ししたり郵便で送ったりすることは懐かしくもあり、新鮮なコミュニケーションに思える。人と人との間をつなぐ「紙」、相手の気持ちを考えるきっかけにもなり、おくる人からうけとる人の気持ちを結ぶ。

かみの工作所主催の第2回目となる「ペーパーカードデザインコンペ2017」には、国内外より357点もの作品応募があった。このコンペをきっかけにそれぞれが考えた「おくる形」は、「紙」がつなぐ新しいコミュニケーションを期待させる。

本展では、10名の審査員により選出された12点の入選作品が展示される。来場者は「このカードで気持ちを伝えたい」と思う作品に1票を投じることができる。これからの「おくる形」を来場者とつくる機会となる。