長田奈緒 個展 「紙を持つ手は紙」

ギャラリーそうめい堂 ギャラリーそうめい堂

東京・神保町のギャラリーそうめい堂にて、長田奈緒の個展「紙を持つ手は紙」を2023年5月6日まで開催しています。

なぞかけをも思わせるこの展覧会名。メインビジュアルの写真は、長田の手と、浮世絵の中の手を組み合わせたものです。長田の手は現代の紙を持ち、浮世絵の手は江戸の紙を持ち。そしてその手というのもまた、紙に印刷され、長田の手もまた写真として印刷されています。この幾層にも重なった印刷物の構造は、長田がこれまでおこなってきた制作に通じるものがあります。​

長田は見過ごされがちなものの存在を鋭く見出してていねいに採集し、それらを版を通して再構成することで、私たちの前に新たな形で提示してきました。空間に半ば隠されるように置かれた作品を見つけるとき、それが見慣れたものではなく、素材・支持体においてまったくの別物になっているということに気付かされます。ものの存在とは、見知ったものとはそもそも何をもってそう思わせられていたのだろうかと、その存在意味さえも問い直す作品群は、鑑賞者の記憶に違和感として確かに残り、何かを託すように思います。

これまでAmazonの段ボールやストローの包装紙など、日常生活で目にする消耗品的な印刷物をモチーフに作品を制作してきた長田ですが、本展ではそうめい堂の空間において美術品として扱われる浮世絵版画の印刷物としての側面に着目し、新作を発表します。​ぜひご高覧ください。

《本文は公式サイト紹介文より抜粋/一部編集》

開催期間 2023/04/15(土)~2023/05/06(土)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~18:30
休館日 日曜日、月曜日、祝日
入場料 無料
参加アーティスト 長田奈緒
会場
  • ギャラリーそうめい堂
  • 東京都千代田区神田神保町1-8 山田ビル7F
会場電話番号 03-3219-7240
会場URL https://www.soumei.biz/
詳細URL https://www.s-contemporary.art/osada-nao-exhibition-2023