群馬にある「ハラ ミュージアム アーク」の通年企画として、「鬼頭健吾　Multiple Star 」展が開催される。この春からの10か月間、作家が季節ごとに同館で現地制作し、まったく異なる3つの大型インスタレーション作品を中心に観ることができる。

このユニークな試みの第1弾となる春季展「鬼頭健吾　Multiple Star I」では、鬼頭が繰り返し手がけているフラフープを素材とした作品を、同館のギャラリー全体を使って構成する。高さ13ｍのピラミッド型のトップライトが特徴的な空間で展開される、カラフルでダイナミックな作品は、芽吹きの春に相応しく躍動感に満ちた、生命の誕生の喜びをも感じさせてくれるものになるだろう。

「Multiple Star（多重星）」とは、地球からは近接した位置に見える3つ以上の恒星を指す言葉。連続して展開する大型インスタレーションの数々は、今年、不惑の年を迎える鬼頭健吾の伸びやかで鮮烈な表現世界の輝きを、夜空に瞬く星々さながら私たちに見せてくれるに違いない。