
時間の相対性や人間の知覚のゆらぎを操作するアーティスト、飯川雄大の個展「デコレータークラブ 配置・調整・周遊」が、兵庫県尼崎市のあまらぶアートラボで開催されている。
飯川が長年行ってきた《デコレータークラブ》の作品群は、擬態する蟹をモチーフとして、伝達と情報の間にあるものを問いかけてきた。その蟹を見た体験を語る映像作品や、全貌を捉えることのできない大きな猫の立体作品などを発表してきた。おもな展覧会に、KAAT神奈川芸術劇場の「KAAT EXHIBITION 2017 「かたり(語り/騙り)の空間」(2017)、広島市現代美術館での「ゲンビどこでも企画公募2017展」(2017)、滋賀県立近代美術館ギャラリーの「遭遇するとき -Happening Upon-」(2013)などがある。
平凡な風景のドキュメント映像を繋げて24時間の日時計の制作や、サッカーのゴールキーパーがボールから遠く離れた時にどういう動きや表情を見せるかに注目したビデオを制作し、近年注目を集めている飯川雄大。
今回の《デコレータークラブ 配置・調整・周遊》では、元公民館のA-lab建物を用い、事物の全容を断片から想像していくプロセス自体の作品化を試みている。建物に運動の要素が与えられ、空間に様々なパースペクティブが生まれていく。そこに建物が持つ潜在的な景色が現れ、建物を質量や細部の形から経験することができる。視覚の実感とは何か、私たちがいかに視覚情報から物事を「想像しすぎている」か、どこを撮っても奇妙にフォトジェニックな空間が立ち現れる展覧会場で新たな気づきをもたらすだろう。
開催期間 |
2018/12/15(土)~2019/02/03(日) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 平日 11:00~19:00、土日祝 10:00~18:00 |
休館日 | 火曜日 |
入場料 | 無料 |
会場 |
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会場電話番号 | 06-7163-7108 |
会場URL | http://www.ama-a-lab.com/ |
詳細URL | http://takehiroiikawa.tumblr.com/post/181360614591/a-lab-exhibition |