BORO(ぼろ)の美学―野良着と現代ファッション

BORO(ぼろ)の美学―野良着と現代ファッション

古より世界各地の人々は、限られた手元のわずかな端切れを繋ぎ、重ねて作った衣服や布類を、世代を越えて大切に用いてきた。それは日本では襤褸(ぼろ)と呼ばれ、藍染麻布の幾重ものツギハギなどは、極限のダイナミックな美のひとつとして広く知られてきた。近年ではBORO(ぼろ)として世界でも通ずる言葉となり、パリなどのハイファッション界でも注目を集めている。

本展では、青森の民俗学者・田中忠三郎が生涯をかけて研究調査を重ね収集を行った古民具等2万点の中から、国の重要有形民俗文化財である東北の野良着―タツケ、マエダレ、長着などに見られる襤褸やこぎん刺し、菱刺しの魅力を約100点紹介するとともに、現在精力的に活躍する日本のデザイナーの中で、特にBOROの美意識を確固たる姿勢で読み解くkeisuke kanda(神田恵介)、matohu(堀畑裕之、関口真希子)、writtenafterwards(山縣良和)の3組のデザイナー作品と、廃棄される資材の特質を活かし日々用いる物へと昇華する、MODECOの作品を展示する。

大量生産以前には常であった「もったいない」の精神を未来へと紡いでいくことへの再考の機会となれば幸いである。

【関連イベント】
●講演会「田中忠三郎とBORO(ぼろ)、そのデザイン」
日時:2月21日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
講師:小崎哲哉(『REALKYOTO』『REALTOKYO』発行人兼編集長)、辰巳 清(アミューズミュージアム館長)、山縣良和(writtenafterwardsデザイナー)
会場:5F オルビスホール
定員:200名(先着順)
※参加無料、要申込み

●デザイナートーク
日時:1月30日(土) 14:00~15:30(13:30開場)
講師:堀畑裕之、関口真希子(matohuデザイナー)
会場:4F セミナー室
定員:100名(先着順)
※参加無料、要申込み

●ギャラリートーク
日時:2月14日(日)、3月6日(日)、4月2日(土) 14:00~(約30分)
解説:神戸ファッション美術館学芸員

●ワークショップ「こぎん刺しのアクセサリー」
講師:松原香奈子(こぎん刺し作家)
日時:2月11日(木・祝)、3月27日(日) (1)10:30~12:30(2)14:00~16:00
対象:小学校3年生から大人まで(小学生は保護者同伴)
会場:4F ギャラリー
定員:各回10名
参加費:500円
※要申込み

●ワークショップ「ひょうたん模様から始める南部菱刺し」
講師:倉茂洋美(菱刺し作家)
日時:3月12日(土)、13日(日) (1)10:30~12:30(2)14:00~16:00
対象:小学校3年生から大人まで(小学生は保護者同伴)
会場:4Fギャラリー
定員:各回12名
参加費:500円
※要申込み

※詳細は公式サイトを参照

開催期間 2016/01/23(土)~2016/04/10(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 水曜日(ただし、4/6は開館)、4/4
入場料 一般500円/小中高生・65歳以上250円(特別展示・ベーシック展示あわせて)
参加アーティスト keisuke kanda(神田恵介)、matohu(堀畑裕之、関口真希子)、writtenafterwards(山縣良和)
会場
  • 神戸ファッション美術館
  • 兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1
会場電話番号 078-858-0050
会場URL http://www.fashionmuseum.or.jp/
詳細URL http://www.fashionmuseum.or.jp/museum/special/boro