
青木陽は、日常の生活の場をテーマに撮影した作品で、第12回写真「1_WALL」のグランプリを受賞した。審査では、「ガーリーフォトの流れを汲んだ写真を撮ろうとしたが上手くいかず、このような作品になった」とプレゼンテーションしたが、「90年代の作家たちの流れを取り入れつつ、上手く仕上がった作品」「その上でオリジナルの作品になっており、クオリティーが高い」と、審査員から高い評価を得た。
青木が撮影しているのは、自身が住むアパートの室内や、普段散策している家の周辺、偶然出会った風景といった生活の中の一場面である。人の気配が感じられたり、生活の痕跡が見えるシーンや、無機質で何も撮っていないようで、何かが感じられる一場面を捉えている。
一見、私写真のようだが、そう見えるよう意識的に撮ったものや、ある作家の作品へのオマージュ、演出を加えた人物ポートレートなど、客観的な視線で撮られたものがほとんどで、一枚一枚が異なる要素を含んでいる。そうした一貫した秩序を持たない写真を並べて、それぞれの写真が持つ意味やストーリーを分断してもなお、一枚一枚には人間の記憶や感覚に訴えかける力があり、見る者それぞれにストーリーを想像させる強度のある作品である。
【関連イベント】
●トークイベント 菊地敦己×青木陽
日時:2016年2月18日(木) 19:10~20:40
菊地敦己(アートディレクター)×青木陽
※入場無料、要予約
開催期間 |
2016/02/09(火)~2016/02/26(金) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 11:00~19:00 |
休館日 | 日曜日・祝日 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 青木 陽 |
会場 |
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会場電話番号 | 03-5568-8818 |
会場URL | http://rcc.recruit.co.jp/gg/ |
詳細URL | http://rcc.recruit.co.jp/gg/exhibition/12ph_yoh_aoki/12ph_yoh_aoki.html |