みんなで「わたしの25」- 株式会社JDN(3)

みんなで「わたしの25」- 株式会社JDN(3)

デザイン情報サイト「JDN」は、インターネット黎明期の1997年にスタートして以来、四半世紀にわたりデザインに関する情報を発信してきました。読者のみなさま、これまで記事にご登場いただいたクリエイターのみなさまのおかげで2022年10月に創刊25周年を迎えました。

そこで、これまでにご登場いただいてきたクリエイターや企業のみなさまから、ご自身や「デザイン」の25年を振り返るコラムなど、メッセージをお寄せいただく特集「みんなで『わたしの“25”』」を公開します。

今回は番外編として、「JDN」の中の人である、社内メンバーによる「25」にちなんだコラムをまとめてご紹介します!

25歳のころから、花を飾っています

デザイン業界を志した学生時代に、古今東西の著名デザイナーたちは口を揃えて「よき生活者であれ」と説いていたことを知りました。単純な私は、もともと花好きだったことから「よし部屋に花を飾ろう。そしたらよき生活者になれる」と思い立ち、ようやく格好がついたのは25歳ごろだったと思います。

写真:圓井誓太​

結果はさておいて、「生活とデザインの関係」「豊さとは何か」について考える余裕は、少しだけ生まれたように自負しています。まずは部屋に一輪から飾ってみる。オススメです。(栗木 建吾)

写真:圓井誓太​

寄り添うパートナー

25年ほど愛用している、フランスの香水・化粧品メーカー「ゲラン」の「ミツコ」と「夜間飛行」、そして「シャリマー」。

ミツコと夜間飛行は、子どもの頃に愛読した漫画『キャッツ・アイ』のひとコマに登場し、シャリマーはプレゼントされたのがきっかけで知りました。シャリマーは「貴女のような香りだから」と言われ、その意味を理解するべく使い続けていますが未だわからず、答え探しは諦めました……。

若い頃からの愛用なので随分と背伸びをしていたなと思いますが、今ではぴったり寄り添うパートナーのような存在になりつつあります。出逢えてよかった逸品です。(菅澤 亜弥子)

25歳の時に買った、心から好きだと思える服

『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』というドキュメンタリー映画のなかで、服とひたむきに向き合うドリスを見て、「わたしも自分がほんとに好きだと思える服がほしい!」と触発され、25歳の頃、はじめてデザイナーズブランドの服を買いました。

さすがにドリスは買えなかったのですが、古着屋で私に合う服を見立ててもらいました。そこで購入したのがHYKEのシャツワンピース、Mame Kurogouchiのニットトップス、STUDIO NICHOLSONのパンツでした。

このときに妥協せずに選んだ服を身にまとうことの心地よさを知りました。いまでもこの3着はワードローブの軸になっているような気がします。(荒木瑠里香)

25歳の転機

「25」がテーマと考えたとき、JDNに入社したのがちょうど25歳でした。最初に行った取材は、松屋銀座で開催されていた「リサ・ラーソン展」。それまで趣味で展覧会に行ったことは多かったものの、誰かに伝えるために展示物や会場の様子を詳細に撮影したり、メモを取ったりすることは初めてで、緊張しながらシャッターを押したり文章をまとめたことを鮮明に思い出します。

あれからしばらく経ち、現在はできることも増えましたが、変わらず大事にしているのは誰でもわかるような言葉づかいや文脈で伝わる記事をつくることと、取材対象の魅力を最大限に引き出すこと。25周年のタイミングで改めて、読者のみなさんやいつもご協力いただくクリエイターのみなさんへ感謝を伝えたいです。(石田 織座)