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描き文字のデザイン

日本を代表する45人の「描き文字」仕事

描き文字のデザイン

日本を代表する明治・大正・昭和生まれのデザイナー・画家45人の「描き文字」仕事を、800点以上の図版とともに徹底的に紹介した「描き文字デザイン」本の決定版。

明治から現在まで、時代を経てもなお愛される、すばらしい描き文字(図案文字・デザイン文字)がたくさんある。同書は、作家ごとにその「描き文字」仕事(装丁、ポスター、パッケージ、ロゴ、映画、テレビなど)を紹介した一冊です。作家の生年順に掲載することで、時代ごとの作風の変化を感じながら描き文字を見ることができます。これまでまとめられたことがなかった「日本の描き文字」を初めて編纂した、描き文字を知るための決定版。書体やロゴを制作したことがある人、デザインの好きな人であれば、だれしもイメージの源泉となりうる一冊。いままで埋もれていた匠たちを、一挙に掲載します。

【収録作家(生年順)】中村不折/藤島武二/杉浦非水/橋口五葉/竹久夢二/小出楢重/岡本帰一/広川松五郎/岸田劉生/恩地孝四郎/中川一政/武井武雄/芹沢銈介/初山滋/山六郎/吉田謙吉/田河水泡/柳瀬正夢/佐野繁次郎/村山知義/畦地梅太郎/山田伸吉/今竹七郎/早川源一/河野鷹思/奥山儀八郎/大高重治/野口久光/花森安治/高橋錦吉/中原淳一/大橋正/鳥居敬一/田村義也/堂昌一/綿貫宏介/篠原榮太/竹内志朗/宇野亞喜良/和田誠/山藤章二/平野甲賀/檜垣紀六/赤松陽構造/望月通陽

雪朱里(著者)おすすめコメント

かつてコンピューターも写植もなかった時代、タイトルやロゴ、ポスターなどの文字は、すべて手描きでデザインされていました。特に「図案」「商業美術」という概念が生まれた明治以降、内容や目的に合わせ、それ自体が世界観を持つような素晴らしい描き文字のデザインが多数生み出されるようになりました。こうした「描き文字デザイン」の数々は、どんな時代にどのような作家によって生み出されたのでしょうか。


本書は、作家ごとにその「描き文字」仕事をまとめて紹介した一冊です。明治以前、明治、大正、昭和と、作家の生年順に掲載することで、時代ごとの空気や作風の変化、印刷技術の変化や歴史の流れを感じながら、描き文字を見ていただくことができます。


これまで「描き文字」は、「文字だから」とデザイン史の面からはあまり語られず、「手描きだから」とタイポグラフィからもあまり語られず、個人の作家の作品集や詠み人知らずの描き文字を集めた図案集はあっても、「日本の描き文字」とその作家をまとめて見られる本はありませんでした。


とにかく「文字が好き!」「本が好き!」「デザインが好き!」という方は、パラパラとページをめくって眺めているだけで楽しい、興奮の一冊になっていると思います。できる限りたくさんの作家と作品を収録したくて分厚い本になりましたが、これだけの作品を集めることは二度とできない、貴重な一冊になりました。永久保存版としてお手元に置いていただけたらうれしいです。


発行 株式会社グラフィック社
著者 雪朱里
編集 津田淳子
編著・監修 大貫伸樹
デザイン 大島依提亜
仕様 B5判、272ページ、オールカラー
価格 3,500円(税抜)
ISBN 978-4-7661-2939-7