フィエラ会場外の展示・通称フオーリサローネの中心のトルトーナ地区。学生から企業まで、参加者も来場者も様々な業種の人々が集まります。ここにはフィエラから撤退したポルトローナ・フラウグループのメイン会場[写真2]や、スワロフスキーのクリスタルパレス[写真12-17]、ユーロキッチンの年にはフィエラ展示対象外となる照明器具メーカーなどの展示があります。著名なメーカーの集客力を目当てに家具メーカー以外の企業もプロモーションに向け出展します。
ここ数年で、トルトーナ地区の各会場が細分化されました。出展者がカテゴリーごとに区分されている訳ではないので、見る側にとっては一苦労です。しかし、自分の知らなかった分野を知る機会を得られるメリットもあります。特に、マテリアルメーカーの展示は興味深いものが多く、プロモーションの一環でデザイナーとのコラボレーション作品を発表したりと、他分野のデザイナーでも参考になることが多々あります。個人的には今年、Philippe Starckの新作を発表したDEDONや、ペーパーウォールで有名になったmoloなどの展示が特に印象に残りました。
フオーリサローネの中でも、トルトーナ地区は年々来場者数が増加の一途を辿っています。学生たちのお祭り騒ぎもあいまって、その混沌ぶりにも拍車がかかってきています。この地区があることで、ミラノサローネが市民に愛されるイベントとなっていることは確かで、デザインが一般的な人々にとっても、身近な存在であることを実感することが出来ます。不況を一時忘れさせる程の人々の熱気は、出展者にとっても心強く感じられたのではないでしょうか。
次回は、ベテランのデザイナーたちの展示が集まる「ブレラ地区」についてレポートします。
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 【1】トルトーナ地区のメイン会場、SUPER STUDIO PIU’
 【2】Poltorona Frauグループの展示もこの地区で行われる。
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 【3】Flosの新作Ron Glladの“WALL PIERCING”
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 【4】複数設置すると、照明の根元にスモークがかかったような面白い効果が。 |
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 【5】今年、其処此処で見かけたMarcel Wandersのフェイスマーク。Flosの新作にもしっかりと。 |
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 【6】DIESELのホームコレクション。今年も家具はMOROSOとのコラボ。 |
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 【7】DIESELの新作ROCKシリーズ。 |
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 【8】流石ファッション関係と思わせるディスプレイのセンスよさ。 |
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 【9】DIESELのテキスタルコレクション。 |
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 【10】Tom Dixon “Void Light” |
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 【11】パンチングの図案も美しいTom Dixonの “Etch Light”。その場でしっかり実演販売。 |
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 【12】Yves Béhar “AMPLIFY” |
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 【13】Tokujin Yoshioka “STELLAR” |
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 【14】Tokujin Yoshioka “STELLAR” |
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 【15】Gwenael Nicolas“SPARKS” |
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 【16】Gwenael Nicolas“SPARKS” |
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 【17】Vincent Van Duysen “FROST” |
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 【18】DEDONの展示会場ではPhilippe Starckの新作チェアを同時に展示。 |
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 【19】昨年と同じ、中庭を利用した会場です。 |
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 【20】この多様な柄を網目で表現するのがDEDONの特徴。 |
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 【21】MOMAコレクションに収蔵されたペーパーウォールと同素材のmoloのランプ。 |
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 【22】SUPER STUDIO PIU’の休憩場所に利用されていたmoloのベンチ。思ったより耐久性はありそうです。 |
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 【23】Werner Aisslingerの個人展示より。 |
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