ジャパンデザインネットのトップページ
レポート
2006 ミラノサローネ特集
 ジャパンデザインネット
 レポート
 2006 ミラノサローネ特集
 
TOPページ
レポートTOPページ
一覧へ

出展者情報ページへ

バックナンバーページへ

お問い合わせページへ

三 國 秀 美 : 2006年、新生サローネ
TOP   prev 1 2 3 4 5 next

地下鉄
 

さて、ここからサローネの外を見ていこう。地下鉄を降りると、かなり長いコンコースを移動する。



Salone 2.0
最近、複数の方から「企業が活性化すると、デザインに大きな波がでてくる。今はまだ企業に元気がない」という言葉を聞きました。確かに製造業をはじめ多くの企業では、合理化・提携・合併とシビアな状況に加え、原油高騰への対策が続いています。従来型の企業間競争もさることながら、サービスを中心とするネットの向こう側では、Web2.0という概念をめぐり、ひととモノとカネを集めるさらなる熾烈な競争が日々繰り広げられています。Web2.0という言葉が出てきてから、まだ1年も経っていません。この言葉は次世代のビジネス・モデルと市場、そして明日の我々の生活様式を表すキーワードなのです。2.0というのは、「次世代」と私は考えます。Web1.0はインターネットを通して知識や情報、そしてコミュニケーションが飛び交うインフラを中心に発展しました。インフラの構築そのもの、そしてモノやカネを動かすために大きな負担がかかったのが特徴です。2.0の「ロングテール」というビジネス・モデルに限って見ると、これからは大きな負担をかけずに、それまで「よく売れる20%」だけに的をしぼっていた市場だけではなく、「残りの80%」の市場も活性化させる「マス」を狙った技術とサービスが提供されるのです。これはデザインにどのような影響をもたらすでしょうか。少数の人気商品だけではなく、「売れ筋ではないけれど、デザインがよい商品」が身近になります。デザイナーにとっては、豊かな情報を武器に積極的に個性を出しやすくなるのです。
新しい見本市会場は、まさに2.0と呼びたい次世代型の器です。今年デビューというのは、偶然にしてもすごいタイミングだった、と感じました。


赤い広場
赤い広場に出てきたら、あとは階段を上るだけ。


チケット売り場
地上に上がるとチケット売り場が並ぶ。ここからの眺めは曲線が目に飛び込んできて、圧倒される。

各建物
各建物を回るのにも距離がある。



I saloni
『I saloni』の看板だけが唯一、サローネを思わせる。改めて新会場だと実感する。

宇宙ステーションのよう
まるで宇宙ステーションのような建物の内部はどうなっているのか、イメージすらできないが、次世代の建築を象徴している。

SHORT STORIES 2006
建築家マッシミリアーノ・フクサスはローマ出身で、ローマとパリを拠点に活動している。今回、フクサスは3人のユニットを組み“SHORT STORIES 2006”というトリエンナーレのイベントでオブジェを展示していた。左からミンモ・パラディーノ、ドリアーナとマッシミリアーノ・フクサス。作品のひとつである“シャンデリア”を眺めている。

Tea & Coffee Towers
フクサスは建築だけではなく、デザインも手がける。去年日本で公開されたアレッシーの『Tea & Coffee Towers』プロジェクトでも、曲線を使っている。
© Cassina Ixc. Ltd.


アレッシーのショールーム
縦に長い会場の中間あたりに、アレッシーのショールームがある。

ディスプレイ
ディスプレイは緻密ではなかったが、楽しさを出していた。ドットも流行している。

Tea & Coffee Towers
ここで再度『Tea & Coffee Towers』プロジェクトから。参加した20組の建築家の中にはアレッサンドロ・メンディーニも名を連ねる。
© Cassina Ixc. Ltd.

AGRESTE
これまでバスルーム、電話、自動車と異業種企業とコラボレーションをしてきたアレッシーは、今回自社のキッチン小物が似合う舞台としてキッチンそのものを発表。デザイナーはメンディーニが起用された。参加企業はヴァルクッチーネ(流し台とレンジフード)、フォスター(ステンレス・シンクと棚)、オラス(蛇口)。写真は“AGRESTE”。この蛇口だけはステファノ・ジョヴァンノーニがデザインしている。
© Cassina Ixc. Ltd.


GEOMETRICA
“GEOMETRICA”
© Cassina Ixc. Ltd.

SINUOSA
“SINUOSA”
© Cassina Ixc. Ltd.

TRASPARENTE
写真右側のステンレスの円柱のオブジェはオンファロス社のバーベキュー台。日本の台所との違いを実感する。“TRASPARENTE”
© Cassina Ixc. Ltd.

Smock
サローネでは、以前発表したものをアップグレードさせた作品がいくつか出ていた。「次世代」2.0とアップグレードをかけて以下紹介する。去年モローゾ社で目を引いたウルキオラの“Smock”のソファ版。


RIPPLE CHAIR
各メディアで取り上げられたモローゾ社のインスタレーションは、家具と衣服の融合を試みる。去年発表されたロン・アラッド“RIPPLE CHAIR”が三宅一生、藤原大による“A-POC”を着てドレス・アップ。

KNOTTED ROUNGE LIMITED EDITION
カッペリーニ社からは“KNOTTED ROUNGE LIMITED EDITION”チェア。マルセル・ワンダースが10年前にデザインした作品。

Bolide
同じく1991年に発表されたロン・アラッドの“Bolide”。わらで編んだバージョン。

サテリテ会場風景
サテリテ会場風景。ここにも2.0があった。


jellyfish
去年の“jellyfish”が透明になって登場。iPod shuffle に接続してスピーカーとして使えるようにした。音により振動が伝わり波紋が揺れる。イギリスで活動するCO/EXのコウタ・ネズのデザイン。ブースでは他の仲間も作品を発表。プレス資料がなく、紹介できないのが残念。

KISS ME GOODBYE
フォーリ・サローネからはドリアデ社の“KISS ME GOODBYE”カラー・バージョン。どの章でも採り上げたくなる吉岡徳仁のデザインからは目が離せない。

MUKU
深澤直人も多くのデザインを提供する。ドリアデ社の“MUKU”にアーム・チェアが登場。

椅子
ネクストマルニでもコラボレーションが見られた。SANAAと三宅一生の洋服を着る椅子、八木保と桐本泰一による漆を施した椅子。

n e x t →

TOP   prev 1 2 3 4 5 next



JDNとは広告掲載について求人広告掲載お問合せ個人情報保護基本方針サイト利用規約サイトマップ
デザインのお仕事コンテスト情報 登竜門展覧会情報

Copyright(c)1997 JDN
このwebサイトの全ての内容について、一切の転載・改変を禁じます。