ライゾマティクス オフィス

床の印象を部屋全体に波及させたオフィス空間

デザインやアート、建築などさまざまなバックグラウンドを持つ個性豊かなメンバーからなるクリエイター集団「ライゾマティクス」の新たなオフィスが2019年10月に中目黒に竣工しました。

一目で印象に残る全面スチールの床や、温もりを感じる木素材や植物、石などの素材の使い方のバランスが絶妙なこの空間を手がけたのは、スキーマ建築計画。同設計事務所の長坂常さんに、制作背景やコンセプトなどについてうかがいました。

■背景・コンセプト

ライゾマティクス社の増床にともない、既存の恵比寿オフィスはスタジオ機能に特化し、経営・マネージメント・プログラミング・デザイン機能を本計画の場所となる、中目黒オフィスに移転するということで計画されました。

2つの個室、3つの会議室が必要とされた一方、さまざまなクライアントの出入りが予想されることから会議室同士の動線の分離が必要となり、2つある入り口の一方を大会議、もう一方を中会議室・個室群へつづく動線とすることで分離を図りました。

■手法、特徴

クライアントからの要望は、「オフィス然とした内装を払拭したい」ということでした。ただ、最上階であることから、天井躯体面に断熱が施されており、天井も抜けないため、床をOAフロア(床下に空間を設け、床を二重化したフロア)としました。

スチールが印象的なOAフロア

床のスチールに合わせ、棚も素地のスチールラックとし、その床の印象を部屋全体に波及させるように計画しました。

所在地 東京都目黒区東山
設計 長坂常/スキーマ建築計画
担当 會田倫久、上野黄
施工 TANK
主用途 事務所
階数 1階
構造 SRC造
延床面積 375.64m2
竣工 2019年10月
撮影 長谷川健太