多様化するグラフィックデザインの仕事を効率化―テレワーク時代の「Dropbox Business」活用法

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Dropbox Business ウェビナーメインビジュアル

絵の具からAIまで、デザイン・クリエイティブ製品全般を取り扱う総合商社の株式会社Tooと、スマートワークスペースの開発に取り組むDropbox Japan株式会社(以下、Dropbox Japan)の共同主催のウェビナーが、2021年6月4日に開催された。

ウェビナーのテーマは「Dropboxで解決! グラフィックデザインにおけるワークフローの困りごと」。株式会社Tooの前田勝規さんとDropbox Japanの福地高志さんのセッションを中心に、昨今の多様化するグラフィックデザイン業界の仕事、さらにはテレワークでの作業環境を「Dropbox Business」でどのように効率化できるかを解説した1時間となった。本記事ではウェビナーの様子をレポートする。

グラフィックデザインの仕事における課題

企画・制作・納品・管理など各工程で複数の関係者が携わるグラフィックデザイン業界では、いかに効率よく社内外との連携ができるかが全体の生産性に大きく影響する。本ウェビナーでは、デザイナーが日々抱えているさまざまな課題を、Dropboxの企業向けサービスである「Dropbox Business」を使うことでどのように解決できるのか、デモや事例を交えながら詳しく紹介された。

まず、この日ファシリテーターを務めた株式会社Tooの相庭玄輝さんが、グラフィックデザイン業界で働く上での課題について、次のように説明した。

株式会社Too・相庭玄輝さん(以下、相庭):1つ目の課題として、業務領域の拡大があります。昨今、紙媒体の仕事は減少傾向にあり、Web広告や動画広告の制作の需要が高まっています。これまで紙媒体を中心に仕事をされてきた方も、Webサイトや動画のディレクションへの協力依頼が増えているのではないでしょうか。

次に挙げられるのはテレワークの多用です。新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大に応じて、2020年からテレワークを取り入れた企業も多いと思います。今後はテレワーク環境をいかに整えられるかが企業の競争力に大きく影響するとも言われており、これまで以上に働き方の多様性を考慮する必要が出てきました。被雇用者が「テレワークができる環境がいい」と、企業を選ぶ時代にもなってきています。

その裏付けとして、パーソル総合研究所が出したデータによると、コロナの感染拡大が収束した後もテレワークを続けたい人は53.2%にも上り、20〜30代に関しては60%を超えているという。ただ、テレワークを導入したくてもIT面でさまざまな課題があるのも現状だ。相庭さんによると、IT面での課題として大きく次の4つが挙げられる。

相庭:1つは社内からのアクセスの問題です。自宅から社内のファイルサーバーにアクセスする際、VPNを介してアクセスすることが多いと思います。ただ、グラフィックの仕事はどうしても重いデータのやり取りが発生するので、VPNを介するとネットワーク速度の低下によりストレスを感じている方も多いようです。

2つ目はファイルサーバーの管理コスト。動画などの需要が増えることで、今後はストレージ容量の継続的な拡張を考えていく必要があります。3つ目は情報の分散です。従来のメールとファイルサーバーに加え、チャットやクラウドストレージなどいろいろなツールが使われるようになりました。そのためファイルが分散して探すのに手間取ってしまうと、その分生産性を下げることにもつながります。

そして最後が社外へのデータの受け渡しです。これまではメール添付やファイル転送サービスを利用していたと思いますが、最近パスワード付きZipファイルの送信を廃止する動きが出ています。そのためプライバシーやセキュリティに配慮したインフラが求められているんです。

このようなグラフィックデザイン業界の仕事における課題を、Dropbox Businessを使うことでどう解決できるのか?

容量、速度、セキュリティ。あらゆる面で業務を効率化できるDropbox Business

Dropboxは、グローバルで展開する世界最大手のオンラインストレージサービスだ。使い方が簡単で大容量のファイルも手軽に共有できることから180ヵ国以上で利用され、無料版(個人向け)は7億人以上の登録ユーザー数を誇る。

Dropbox利用状況

今回紹介するDropbox Businessは企業向けのサービスであり、オープンなプラットフォーム戦略でAdobeやZoom、Slackなど200社以上の企業と提携し、現在50万社以上が採用している。個人向けのDropboxでは解決できない企業のさまざまな課題をクリアでき、グラフィック制作とも相性が良いことから、クリエイティブ業界や建設業界など、大容量のファイルのやり取りが多い業種に特に支持されている。

最近では、クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんが代表を務める株式会社サムライがDropbox Businessを導入した。昨年3月の緊急事態宣言を受け、テレワーク体制の強化を視野に入れての検討だったという。事務作業が効率化できたことでクリエイティブな作業により注力できるようになったそうで、導入したメリットは大きいようだ。

従来の個人向けDropboxに容量やバックアップ制限があることに対し、Dropbox Businessは実質無制限。最新ファイルへの同期速度も加速し、他社ソリューションより5倍も速いことがわかっている。例えば大規模なチームが1日にファイル共有する回数を考えると、時間を大幅に節約できることになる。さらに、バーションごとのバックアップ管理やファイル復元も無制限に行えるほか、仕事上で安全に利用できるだけのセキュリティシステムが備わり、重要なファイルの社外流出も防げる。

ファイル転送で比較してもその差は大きく、一般的なファイル転送サービスではだいたい8工程とステップ数が多いのに比べ、Dropbox Businessはわずか3工程でファイル確認が可能。常に最新のファイルを共有できるため、先祖返りの心配もない。修正のやり取りなどが多く発生するグラフィックデザインの仕事において、大きなメリットと言えそうだ。

ファイル転送について通常8工程ほどかかるところが、3工程でおさまる

さまざまなワークフローでの困りごとを解決

ここからは、ウェビナーで登壇された株式会社Tooの前田勝規さん、Dropbox Japanの福地高志さんのセッションで話された、グラフィックデザインのワークフローにおける困りごとと、Dropbox Businessを利用することでどう解決できるのかについて紹介していく。

株式会社Too・前田勝規さん(以下、前田さん):今日はよろしくお願いします。今回は私から福地さんに、グラフィックデザインのワークフローでよくある困りごとをユーザー目線で質問しながら、Dropbox Businessの便利な活用法を探っていければと思います。グラフィックデザインの仕事は、企画→提案→契約→制作→納品→後日という、大まかにこの6ステップに分けることができるので、それぞれのワークフローごとに質問させていただきます。

【企画・提案】議事録や関連データを1箇所にまとめておけるDropbox Paper

さっそくですが、企画、提案の段階で議事録をメールでやり取りすることは多いと思います。その際に、確認したい話題が誰のどのメールにあるかわからない、あるいはエクセルやGoogleドキュメントなどさまざまなツールでやり取りしていて操作が行ったり来たりしてしまう、さらに添付画像などがあると管理が煩雑になるといった困りごとがあると思いますが、このタイミングでのDropbox Businessの活用法があれば教えてください。

Dropbox Japan・福地高志さん(以下、福地):議事録の相談はよくいただきます。ファイルはあっても肝心のコミュニケーションの部分をどうするか。これには「Dropbox Paper」という機能がありまして、簡単にいうと、離れた場所にいてもアイデアを出し合いながら共同作業ができるワークスペースです。最近ではZoom会議をしながら直接議事録を作成していく、という使われ方が多いですよね。必要な画像やドキュメントをフォルダの中に一緒にまとめられるので、それをチームで共有することで複数のツールを使う必要がなくなります。日付を付けて折りたたみもできるので、過去の情報がスムーズに取り出せて、メールを使わずとも完結できるかと思います。

また、会社によってマイクロソフトやGoogleを使っていたりという違いがあると思いますが、それらのファイルを一緒にまとめて置いておけるのはとても便利です。写真を貼れたり相手を選んでチャットができたり、いろいろと細かい機能も充実しています。

前田:ありがとうございます。ちょっと舞台裏の話をすると、今日のウェビナーを開催するにあたって、まさにDropbox Paperの機能を使ってDropbox Japanさんと議事録を共有しながら打ち合わせを進めてきました。誰かが書き込みをするとちゃんと通知が届きますし、個人的にはタスクの割り当て機能などはすごく便利だと思いました。

今回のウェビナー開催にあたり、Dropbox Paperを用いて行われた準備作業の画面

【契約】画面上のみで完結できる便利な電子署名システム

前田:では、次に契約の段階です。今や電子署名は外せないと思うのですが、Dropbox Businessにもそうした仕組みやサービスがあるんでしょうか?

福地:はい。弊社は2019年からHelloSign(法的拘束力のある電子署名ソリューション)のシステムを組み込み、Dropboxと組み合わせて利用できるようになりました。何が便利かというと、Dropboxで作成したドキュメントをDropboxから直接送付して署名依頼ができ、署名が終わったら最新版に同期されて、また同じ場所に安全に保管されます。サインが終わると最後のページに監査証跡が付くので、誰がいつ署名したかもすぐにわかります。ステップ数が少なく、簡単にやり取りできるのも特徴です。

電子署名も簡単に設定することができる

前田:なるほど。Dropbox上にあるデータにWebブラウザ経由でアクセスできるので、特別なアプリは不要ということですよね?

福地:そうですね。これまでは見積書を送るために出社、またはFAXでやり取りしなければいけないという課題もあったと思いますが、これを使えばブラウザで簡単に完結できます。特にこのテレワークの時代に活用できるサービスだと思います。

【制作】トラブルが起きても180日前まで遡れるバージョン履歴

前田:次に制作の段階ですが、ブラウザ経由で見ているファイルに対して、修正の工程でDropbox Businessの活用方法はありますか?

福地:例えば、イラストレーターのソフトがなければaiファイルは開けませんが、Dropboxのブラウザでプレビューを選んでいただくと、ソフトがなくてもaiデータを表示することができます。そこに修正やコメントを入れて、相手にメンションすればOKです。これまでは、制作途中のファイルを一度PDFに変換して相手に送り、赤字を入れて送り返してもらう、というやり取りが発生していたかと思いますが、これもDropboxのブラウザ1つで完結できます。

通常はアプリがないと開けないaiデータも確認し、コメントを残すことができる。

前田:これだけでもだいぶ工程が減りますね。あとは例えば、上書き保存してはいけないタイミングで誤って保存して閉じてしまったとします。背中に滝のような汗が流れる瞬間かと思いますが(笑)、Dropbox Businessはバージョン履歴が細かく残っていくので、簡単に復元することができるんですよね?

福地:そうですね、バージョン履歴を長く残せるのがDropbox Businessの優秀な機能の1つで、いくら上書き保存しても180日前までの編集・削除履歴はすべて記録しています。過去の時点へ遡りたい場合は復元機能が便利です。業種によってはもっと長い期間残す必要があるので、オプションで最大10年まで保存期間を拡張できます。

前田:しかも、バージョンごとじゃなく日付で管理できるのも便利ですね。

【納品】大容量ファイルも安心のセキュリティで手軽に転送

前田:次にデータの引き渡しです。例えばクリエイティブクラウドでいうと、ファイルへのアクセス権の設定があまり細かいとはいえません。また、デザインデータは重いので、メールに添付というわけにもいかないですよね。アクセス権の面で不安があったり、無料のファイル転送サービスはちょっと怖いという場合に、どうすればいいですか?

福地:まずアクセス権ですが、共有フォルダの所有者(作成者)は、メンバーのフォルダへのアクセス権を細かくコントロールできるようになっています。アクセス権をもつメンバーの追加や削除はもちろん、「編集」や「閲覧」など細かく設定することも可能です。編集の権限を与えられたメンバーはフォルダ内でファイルの追加や編集ができ、閲覧の権限を与えられたメンバーは、閲覧とコメントはできますがファイルの追加や編集はできません。あとはリンクに有効期限やパスワードを設けて、セキュリティを担保した形でファイルが共有できるようになっています。

次に大きなデータの安全な受け渡しについてですが、納品などの際におすすめしているのが「Dropbox Transfer」という機能です。これはファイルの共有ではなくリンクの転送のみの機能で、相手はダウンロードしかできません。共有先がDropboxのアカウントを持っていなくてもダウンロードが可能です。複数のフォルダにまたがるファイルもまとめて転送することができて、手順もとても簡単です。最大100GB、オプションを付ければ250GBまで一括で送れるので、とても便利で私もよく使っています。

Dropbox Transferの設定画面。有効期限やパスワードの設定もスムーズに行える。

【後日】過去の必要なデータも効率よく引き出せる

前田:ではワークフローの最後、後日の段階です。一旦下版したデータはバックアップを取ったりDVDに焼いたりしますが、例えばクライアントから「去年のデータを見せてほしい」と言われたときに、すぐに取り出せる場所にあればいいのですが、そういった便利な機能があれば知りたいです。

福地:プロジェクト単位でフォルダをつくっている場合、完了したものは同期をOFFにしたフォルダへ移すことをおすすめしています。そうするとローカルからは消えるので表示を減らせますし、調べるときにはブラウザからアクセスして、日付などでファイル検索できます。検索の際は、動画、ドキュメントなど種類の選択もできるので、ファイル名がわからなくてもある程度絞り込めて効率的です。

前田:ありがとうございます。あと全体の話になりますが、私がDropbox Businessを使っていて思うのは、本当に動作が速いなということです。検索の反応もそうですし。

福地:そうですね。使っていてストレスのないスピードは特徴だと思います。なかでも売りは、ローカルとクラウドの同期スピードが非常に速いことです。同期の必要がなくなればスマートシンクという機能でローカルから消せるので、よく使うものはローカルに、使わないものはクラウドに置いておくのが便利だと思います。

手軽さと効率。これからのテレワークの強い味方

以上、グラフィックデザインのワークフローごとにDropbox Businessの便利な機能をご紹介してきた。

ここ1年、コロナ禍により新しい働き方がますます注目され、より多くの企業が長期的なテレワークに移行しはじめている。そのような中で、離れて働くチームのつながりを維持し、仕事の生産性向上をサポートするDropbox Businessのようなサービスは、もはやなくてはならないものだ。

また、どんなに便利な機能が満載でも、サービスそのものが使いにくければ定着は難しい。使い勝手のよさ、ストレスのないスピードや操作感は、導入を検討する上での重要な判断材料となる。そういった意味でも、Dropbox Businessの手軽さと効率性は、50万社以上に支持されている大きな理由と言えるだろう。なお、Tooでは1ヶ月間の無料トライアルを実施中のため、少しでも気になった方は試してみてほしい。

文・構成:開洋美 編集:石田織座(JDN)

■Dropbox Business
https://www.dropbox.com/ja/business

■Tooでは1ヶ月間の無料トライアルを実施中
https://www.too.com/product/software/dropbox-business.html