文房具専門店の銀座・伊東屋が6月16日に新装開店する。新店舗は文房具だけでなく、幅広いライフスタイルに合わせた商品約4万点が並ぶ。売り場は全12フロアで、カフェ&レストラン、貸会議室、多目的ホールも設けられ、シーンに合わせたフロア構成となっている。

銀座・伊東屋
新店舗のテーマについて、社長の伊藤明氏は「“働く人のサポートをすること”です。今までは文房具という道具でサポートしてきましたが、これからは道具だけではなく、働く人の環境やお腹に入る食べ物、その時の気分などもサポートしていきたい。」と、話す。

(写真右から)伊東屋 代表取締役社長の伊藤明氏、竹尾 代表取締役社長の竹尾稠氏
伊東屋は1904年に創業、1965年に銀座通り沿いにステンレスの外装をした店舗をオープンした。
「建て替え計画がスタートしたのは5年前です。どうすれば今まで以上に愛されるか、銀座の街で価値のある店になるかということを考えていき、その中で伊東屋を構成する大切な要素を再認識しました。それは、銀座という街にあること・扱う商品が仕事をサポートする文房具であること・お客様が過ごせる場所があること、の3つです。ここで過ごす時間が心地よく、価値のあるものだと思ってもらいたい。私たちの想いを詰め込んだ新しい銀座・伊東屋がまもなくオープンしますが、111年間続けてきたことと同じように今日からお客様をはじめ、多くの方々の声をもとに一層クリエイティブな時をサポートできるように改善していきたいと思っています。」と話した。
また、今回7Fフロアでは紙の専門商社・竹尾とタッグを組んだ、「竹尾見本帖 at Itoya」が誕生する。社長の竹尾稠氏は「両者に共通するコンセプトは、クリエイティビティ、良いもの、本物であることです。これまであまり紙に接したことのない方々にも紙を選ぶ楽しさ、素材のおもしろさ、使い方や使われ方を体験していただきたい」と話した。

7F 「竹尾見本帖 at Itoya」全部で1082種類の中から好きな紙を選ぶことができる
他にもイベントスペースや飲食フロアがあるなど、今までとまったく違う装いを見せる新店舗だが、店内の一部には旧本店の階段を一部移設したり、特徴的なステンレスの窓枠を利用したりと48年過ごした旧店舗への愛が感じられる。各フロアにいるスタッフに話を聞くと、全員楽しそうに活き活きと紹介、説明してくれる様子が印象的だった。ここでは一足先に新しい伊東屋の顔を一部紹介する。

1F 世界各国から集められたグリーティングカードが並ぶ

1F リフレッシュできる飲み物を提供するドリンクバーが併設

2F 「人とのつながりをかたちにする場所」がテーマ。便せんや封筒、はがきなどが多く並ぶ

3F より快適なデスク環境のためにオフィス周りで使える、「用・美・品質」を兼ね備えたステイショナリーが並ぶ

3F Pen&Ink Barでは700種類のペンの中から自分に合った一品を選ぶことができる

4F コミュニケーションの場であるミーティングやカンファレンスをよりクリエイティブに変えていく道具が揃う

4F お好みの中紙と表紙を選び、自分だけのオリジナルノートを作ることができるNote Couture

5F 「Be my place」をテーマに、移動中、移動先を快適な空間にするための商品が揃う

6F キッチン、ダイニングなど5つのシーンに合わせた居心地の良い空間を提案

8F 気持ちをかたちにするフロア。クラフトに特化した商品やラッピング用品が並ぶ

10F 新しいビジネス空間を提供する貸会議室。家具はすべてスイスのVitra社製(1日1組1フロア貸出)

11F 地消地産をテーマにフリルレタスなどの水耕栽培を行う。ウィンドウの枠は、旧本店ステンレスビルの窓枠を利用

12F 働く人を身体の中からサポートするカフェ&レストラン。11Fで収穫された野菜を食べることができる

B1F 「Inspiration Hall」という多目的ホール。展覧会や講演会、ステージなど文化を伝える様々なイベントを開催する予定

B1F 1Fに続く階段の一部は旧本店の御影石を使った階段が移設されている
オープン日:2015年6月16日(火)
公式ホームページ
http://www.ito-ya.co.jp/