10年ぶりの大回顧展「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」が、国立工芸館で9月9日より開催

石川県・金沢市の国立工芸館で、「移転開館5周年記念 ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」が2025年9月9日から11月24日まで開催される。
ルーシー・リー(1902-1995)は、20世紀を代表するイギリスの陶芸家。オーストリア・ウィーンで生まれ、ウィーン工芸美術学校で出会ったろくろに魅了されて陶芸の道へと進んだ。作家としての地位を確立しながらも、ナチスの迫害を逃れるために1938年にイギリスへ亡命、作陶の場をロンドンに移した。
日本では2015年以来、10年ぶりの大型回顧展となる今回は、寄託された井内コレクションを中心に約120点の作品を展示。ウィーン時代の作品から、イギリス陶芸界の中心的役割であったバーナード・リーチや東洋陶磁などさまざまな出会いのあったロンドン時代の作品、そして、リーの作風が確立した1970年以降の鉢と花器まで、初期から円熟期までの作品が一挙に集結する。リーと交流のあった同時代の作家の作品も併せて展示され、リーの造形の根源に迫る展覧会となっている。