藤本壮介が設計、屋根に「森」が出現する太宰府天満宮の仮殿が2023年5月に完成予定

藤本壮介が設計、屋根に「森」が出現する太宰府天満宮の仮殿が2023年5月に完成予定

「学問の神様」として広く知られる菅原道真公をまつる福岡の太宰府天満宮が、道真公の薨去(こうきょ)後1125年となる2027年に、重要文化財「御本殿」の改修を124年ぶりに実施する。それにともない、改修期間中に神事や参拝がおこなわれる「仮殿」が2023年2月より建設され、2023年5月に完成予定だ。

仮殿のデザイン・設計を手がけるのは、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーも務める藤本壮介率いる藤本壮介建築設計事務所。今回完成図が発表された仮殿は、屋根に木が植えられて「森」のように見える斬新な外観となっている。コンセプトは、「太宰府天満宮周辺に広がる、豊かな自然が御本殿前に飛翔し、仮殿としての佇いをつくり上げる」というもので、「道真公を慕う梅の木が一夜のうちに太宰府まで飛んできた」という飛梅伝説から着想を得たという。

御本殿の垂木を模してルーバー(羽板を組んで取り付けたもの)状の天井を曲面状に用いるなど、現代的なデザインのなかに伝統的な要素を取り入れた建物となっており、靴を脱がずに上がれたり、スロープを設けたりなど、アクセシビリティにも配慮したつくりとなる。なお、仮殿は、御本殿の改修工事が完了する2026年までの約3年間だけの期間限定となる。

https://www.dazaifutenmangu.or.jp/info/detail/948