2021年度の「東京ビジネスデザインアワード」の募集テーマ全12件が発表され、デザイナーからの提案応募受付が9月6日から開始した。

「東京ビジネスデザインアワード」は、中小企業から募集した「テーマ」を活用した新規用途開発やビジネス全体へのデザイン提案をデザイナーから募るコンペティション。東京都が都内の中小企業活性化策として主催し、公益財団法人日本デザイン振興会が企画・運営を行っている。2012年のスタート以来、総企業テーマは延べ105件、デザイナーからの提案は延べ1,300件以上、マッチングしたものから20件以上の商品化や協働事例が生まれ、現在も複数のプロジェクトが進行している。

10回目の開催となる今回のテーマ募集には、前年を上回る数の企業応募があり、その中から木材や立体質感印刷、AIを導入した音声テクノロジーなど幅広い分野から以下12件が選出された。

【テーマ】
1. 木材を木ダボでつなげてつくるエコな「木質素材」／株式会社長谷萬
2. 電子回路とプラスチックの「設計・試作・加工技術」／泰興物産株式会社
3. 大小多彩に加工できる高度なメタル加工技術／株式会社葵製作所
4. マグネシウム合金の高精度な切削加工技術／セキダイ工業株式会社
5. のり貼り不要、再使用も可能な「紙器設計技術」／株式会社協進印刷
6. 広色域の印刷表現と立体的質感を表現する印刷技術／株式会社新晃社
7. さとうきびの搾りかすから生まれた「サスティナブル素材」／株式会社Rinnovation
8. アパレル向け生地を活用したオリジナル「製本加工技術」／株式会社新里製本所
9. 航空・宇宙業界でも採用される高度な「工業ゴム精密加工技術」／株式会社東金パッキング
10. 業界の未来を担う「裂地袋物縫製技術」／有限会社プレジール
11. 災害に強く安全性の高いビル外壁の「完全不燃化技術」／FSテクニカル株式会社
12. ユーザーの声をリアルタイムに変換する「AI声質変換技術」／クリムゾンテクノロジー株式会社

なお、募集期間中はデザイナー向けに応募説明資料の公開や企業とのオンライン相談会も実施される。企業の「テーマ」とデザイナーの提案マッチング成立後は、実現化に向けての協働がスタートし、プレゼンテーション方式の最終審査を経て、2022年2月に最優秀賞・優秀賞が決定する。

【2021年度 東京ビジネスデザインアワード】
デザイン提案募集期間：2021年9月6日（月）〜11月3日（水・祝）
応募資格：中小企業との協業に意欲のある国内在住の個人またはグループ
応募費用：無料　※ただし、通信費や提案の制作に伴う実費等は応募者負担
賞・賞金：最優秀賞（1点）賞金100万円（企業、デザイナーにそれぞれ50万円）、優秀賞（2点）賞金各20万円（企業、デザイナーにそれぞれ10万円）、テーマ賞（1テーマにつき1点）※審査の結果、該当なしとなる場合あり

http://www.tokyo-design.ne.jp/award.html