山下耕平 個展「WOODS」

1983年茨城県に生まれ、現在まで京都をおもな拠点として活動をしているアーティスト、山下耕平。京都市立芸術大学大学院造形構想専攻在学中より、「遠近」や「現在位置」といった距離感覚を作品の1つのテーマとし、絵画、彫刻、写真、インスタレーションなど、メディウムにとらわれないさまざまな作品を制作している。また、自らが登山という行為を通して得た記憶や体験などの身体感覚を、記号的に作品に取り入れる点で一貫した特徴があげられる。
2015年2月には、山下とアーティストの水木塁、厚地朋子が中心となり、「本の上での展覧会」というコンセプトのもと、「辺集」と題したアートブックを制作・出版した。関西在住の10組のアーティストの作品を纏めたこの活動は、作品発表のあり方の新たな可能性を感じさせるものとなった。また、同年6月にテヅカヤマギャラリーで開催した「The Glory (of phenomenon) Act I」では、彫刻家の須賀悠介と共に、「中景」というテーマのもと展覧会を企画。この展覧会を通し、これまで空白として捉えてきた遠景と近景の中間領域を積極的に認識しようとする試みと位置づけた。
テヅカヤマギャラリーでは約4年ぶりの個展となる本展では、「迷う」というキーワードを起点に作品を制作。数年前に体験した縦走時に登山道から逸れ、遭難しそうになった時の山下自身の記憶がベースにある。その時の状況を山下は、「自分の今いる場所が分からなくなるという異常な状況の中、不思議と焦りなどの感情はなく、地図やルートから外れたこの状況を俯瞰的に見た、点のような感覚で自らの現在位置を強く認識した。つまり、迷うという行為により、逆説的に現在位置を強く認識した感覚だった。」と言う。本展を通して、対象との距離を往来しながら、本質に迫ろうとする山下の視点や思考を鑑賞者が追体験できるような機会になるだろう。
開催期間 |
2017/11/17(金)~2017/12/16(土) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 12:00~19:00 |
休館日 | 月曜日、日曜日、祝日 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 山下耕平 |
会場 |
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会場電話番号 | 06-6534-3993 |
会場URL | http://tezukayama-g.com/ |
詳細URL | http://tezukayama-g.com/exhibition/woods/ |