副島美樹個展、「The Pasenger’s Present」

このたびPOSTでは、ロンドンを拠点とするアーティストの副島美樹の2作目となる作品集「The Passenger’s Present」の刊行を記念して展覧会を開催する。なお、現在同店では本書の版元であるFw: Booksの創立10周年を記念した出版社特集を開催中。
【作品概要ー副島美樹より】
私の作品は、私たちが今生きている「物語」について、想像することから生まれている。
本作「The Passenger’s Present」では、作者が生まれ育った日本を舞台とする。大きな物語の中で、自分たちの小さな物語をどう紡いでいくのか。写真というメディアと編集を通して、それらに思いをめぐらせる作業を続けている。
2013年以降、東京と沖縄を中心に撮影されたストリート写真は、ロンドンのスタジオで制作された静物写真と組み合わされ、過去と現在の間を行き来する。
作品集「The Passenger’s Present」は、一枚の古い写真で始まる。そこには、国旗の下で踊る人たちが写っている。これは、本作の制作を始めた頃に初めて目にした、作者自身の祖父のアルバムから借りたものだ。
「信じるものは、もう何もない」かつて、祖父はそう言っていた。自分自身に言い聞かせるように。1931年から1945年、祖父は当時日本の占領下にあった中国東北部、満州にいた。兵隊として、鉱業会社の事務として、そしてまた、兵隊として。
その14年の間に作ったアルバムを、祖父は何冊も残した。
当時を生きた人たちの写真を今見ることは、彼らがどのように生きたのか、また彼らから現代はどう見えるのだろうかと思いをめぐらせることであり、それは同時に、未来の誰かからの、私たちの時代への視線を感じることでもあった。
過去を想像することは、同時に未来からの視線を意識すること。この視点を持つことが、本作を進めていく上での鍵となっていった。
【関連イベント】
●トークイベント
登壇者:副島美樹、河内タカ
日時:11月24日(土)18:30~20:00(18:00より受付)
会場:POST
参加費:1000円
※要予約。詳細は公式サイトをご参照ください。
開催期間 |
2018/11/23(金)~2018/12/16(日) ※イベント会期は終了しました
|
---|---|
時間 | 12:00~20:00 |
休館日 | 月曜日 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 副島美樹 |
会場 |
|
会場電話番号 | 03-3713-8670 |
会場URL | http://post-books.info |
詳細URL | http://post-books.info/news/ |