Texture from Textile Vol. 2 時間の衣―髙橋大雅ヴィンテージ・コレクション

Texture from Textile Vol. 2 時間の衣―髙橋大雅ヴィンテージ・コレクション

京都のHOSOO GALLERYにて、「Texture from Textile Vol. 2 時間の衣―髙橋大雅ヴィンテージ・コレクション」と題し、ファッションの分野で近年多方面から耳目を集める髙橋大雅が蒐集した1900年代初頭の服飾資料のコレクションを12月3日から2023年3月12日まで公開します。

本シリーズ「Texture from Textile」は「織物から建築へ」をテーマとし、織物(テクスチャー)に端を発した、工芸、アート、デザイン、建築にまつわる思想の変遷を20世紀初頭に立ち返り研究活動を展開するリサーチプロジェクトです。Vol. 1「コンストラクションの系譜」では、インテリアを含めた豊かなテクスチャーが人々の生活をコンストラクト(建設)するという発想のもと、織物の観点から建築史を再考するプロジェクトとして公開しました。

Vol. 2では髙橋のコレクションを通じ、同時代の服飾に焦点を当てます。服飾史も決して建築から乖離したものではなく、1900年代初頭のヨーロッパでは装飾美術運動などの影響を受けテキスタイルを介してファッションと室内装飾が不可分なものとして扱われていました。髙橋の服飾コレクションは、1900年代初頭を中心にアメリカ・ヨーロッパを中心に生産された衣服であり、大量生産とデザインといったさまざまな問題提起のなかで生産されてきた衣服です。これらの衣服は、大量生産を単に否定するわけではなく、経済的合理性の追求によってもたらされた新しい時代の美意識の一つの到達点であり、20世紀初頭に起こった大量生産と工芸をめぐる社会的な現象を象徴するものとしてとらえることも可能です。

髙橋は、10代よりおもに1900年代の服飾資料を約2,000点蒐集し、リバースエンジニアリングの観点から当時の布地や縫製の技術を研究してきました。当時の生地を研究することで、日本の伝統技術や天然素材など現代の日本ならではの製法で再現し、ヴィンテージの衣服同様100年後に残るような服づくりを目指し探究をおこなってきました。この度は、髙橋の残した服飾資料を展示することで新進気鋭のデザイナーの思考をたどるとともに、Vol. 1と同様、20世紀に起きた装飾をめぐる美意識の変革について衣服の視点から改めて焦点を当ててみたいと思います。

開催期間 2022/12/03(土)~2023/03/12(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:30~18:00(入場は閉館の15分前まで)
休館日 年末年始、祝日
入場料 無料
参加アーティスト 髙橋大雅
会場
  • HOSOO GALLERY
  • 京都府京都市中京区柿本町412 HOSOO FLAGSHIP STORE 2F
会場電話番号 075-221-8888
会場URL https://www.hosoogallery.jp