菅 木志雄展「広げられた自空」が、小山登美夫ギャラリーで開催される。

菅木志雄は、60年代末～70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきた。インド哲学などの東洋的思想に共鳴した自身の哲学をもとに、石や木、金属といった「もの」同士や、空間、人との関係性に対してさまざまなアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化すべく作品制作をしている。「もの派」への再評価が確固たるものになった今日もなお、菅はその思考を深化させ、尽きることのない制作への情熱が、作品の現在性を生んでいると言えるだろう。

本展では、最新作約20点が発表される。また、本展にあわせ、『菅 木志雄　広げられた自空｜分けられた指空性』展覧会カタログ（寄稿：森美術館チーフキュレーター片岡真実）が小山登美夫ギャラリーより刊行。

【関連イベント】
●オープニングレセプション
日時：5月25日（金）　18:00～20:00
※作家在廊