
古くから貝に魅了され、貝を食べ、暮らしに利用してきた日本人。江戸期には好奇心あふれる博物学者らによって貝は収集され、精緻で美しい図譜が編まれた。貝類が科学的に研究されるようになったのは明治になってからのこと。日本で近代貝類学の幕が開ける。その端緒を開いた1人が実業家の平瀬與一郎だ。
平瀬は、日本を中心に採集した貝標本を海外に販売する傍ら、知識を高め、私設の貝類博物館まで開設する。またその弟子の黒田徳米は、日本における第1級の貝類学者となった。以後、日本の貝人たちは数を増やしながら、コレクターと研究者が車の両輪となって貝類学を発展させていく。
本展では、日本近代貝類学の黎明期を築いた貝人10人の列伝と厳選された彼らの貝コレクションが、周辺の実資料とあわせて紹介される。貝に捧げた一心不乱な人生が綴られる貝人列伝。それをとおしてみる貝標本からは、造形以上のおもしろさや魅力が生まれてくる。マニアックな陸貝(かたつむりなど)の世界を探求する研究者、一方国内外、美麗から微小まで追い求めるコレクター。一時代をつくった貝人たちのコレクションが一堂に揃う初の機会、そして、今までにない魅力的な貝の世界に触れることのできる展覧会だ。
【関連イベント】
●伝説の貝コレクション 貝の魅力
日時:4月17日(火) 18:30~20:00
講師:奥谷喬司(日本貝類学会名誉会長)
会場:AGC Studio
定員:80名
料金:無料
※要予約
開催期間 |
2018/03/08(木)~2018/05/26(土) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~18:00 |
休館日 | 水曜日 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 平瀬與一郎、黒田徳米、鳥羽源藏、吉良哲明、波部忠重、河村良介 他 |
会場 |
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会場URL | http://www1.lixil.co.jp/gallery/ |
詳細URL | http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_003923.html |