雪村-奇想の誕生
鍾馗図(しょうきず)
一幅 個人蔵 展示:8/22~9/3
雪村は、室町時代後期から戦国時代にかけて、東国で活躍した画僧である。常睦国(茨城県常陸大宮市)の武家・佐竹の一族に生まれたが、幼くして禅寺に出家し、多くの絵画に接したと考えられている。
50歳頃から関東各地を遊歴、会津から小田原、鎌倉では北条の持つ中国画や寺院に伝来する作品に学び、独創的な表現を確立していったと思われる。60歳代半ばから会津、三春(いずれも福島県)を行き来しながら、多くの傑作を生み出し、80歳代後半まで衰えぬ筆力で描き続けた。
雪村が生きた時代、画は中国画を手本にするのが当然だった。しかし、雪村の描く人物画や山水画は、伝統的な様式をはみ出して、破天荒でドラマティックなものが多く、若冲、蕭白、芦雪、国芳などに評される「奇想」の端緒を、雪村に位置付ける所以はここにある。一方、動植物を題材にした作品は、写実的で、生き物に対する慈しみや、細やかな感性が感じられ、変幻自在ともいえる作風を持っていたのである。
本展は、海外からの里帰り作品を含む雪村の主要作品約80件に、雪村から大きな影響を受けた後代の関連作品約30件を加えた、過去最大規模の回顧展となる。知られざる戦国の画僧・雪村の魅力をどうぞお楽しみいただきたい。
※会期中展示替えあり
開催期間 |
2017/08/01(火)~2017/09/03(日) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~17:00(入館は閉館1時間前まで) |
休館日 | 月曜日 |
入場料 | 一般1,100円/高・大生800円/小・中生300円 |
参加アーティスト | 雪村 |
会場 |
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会場電話番号 | 0748-82-3411 |
会場URL | http://miho.jp/ |