1936（昭和11）年に青森市に生まれた澤田教一は、1965年、戦火の絶えないインドシナ半島におもむき、カメラマンとして活躍した。ベトナム戦争が拡大の一途にあった時期、激戦地での撮影を続けた澤田は、34歳で銃弾に倒れるまでの約5年間に、数々の傑作を世に出し、報道写真界の頂点に上りつめる。ピュリツァー賞受賞作に含まれる「安全への逃避」（1965）では、戦闘で故郷を追われながら、必死に生き抜こうとするベトナムの人々の姿を捉え、世界中に戦争の過酷な現実を突きつけた。

青森県立美術館は、澤田教一夫人の澤田サタから、2014年度より、フィルムや電送写真原稿など、多くの資料を寄託された。この展覧会では、それらの調査に基づき、未発表のカットを含む写真や資料300点余りを展示する。写真に写し出された故郷と戦場、そこに交錯する生と死を通じて、澤田教一が身を賭して追いかけたものにせまる。

【関連イベント】
●講演会「カメラマンの戦場」
日時：10月8日（土）　14:00～15:30
講師：今城力夫（フォトジャーナリスト、元UPI 通信社）
場所：青森県立美術館シアター
定員：200名
※参加無料、事前申込み不要

●映画「SAWADA サワダ」（1997年）上映会+ アフタートーク
日時：10月15日（土）　映画上映 13:00～、アフタートーク 15:00～15:30
場所：青森県立美術館シアター
定員：200名
※参加無料、事前申込み不要

●ニコンポートフォリオレビュー＋澤田教一展鑑賞ツアー
日時：10月29日（土）　13:00～16:30
講師：北島敬三（写真家、ニコンサロン選考委員）
場所：青森県立美術館スタジオ
定員：15名
※参加無料（申込先着順）、要申込み

※その他関連イベントに関しては、公式サイトをご参照下さい