西脇市岡之山美術館では、アートとサイエンスをつなぐ多面体や多次元のかたちの研究で、国際的に知られる宮崎興二の個展を開催します。

宮崎興二は、10歳のときに日本赤十字社の小学生向きポスターコンクールで最優秀賞を受賞して賞金を全額赤十字社に寄付し、当時、全国最年少の赤十字社特別社員になりました。それ以来絵画に目覚め、その後、幾何学好みを活かして建築工芸学の道に進み、図形科学や建築、アート、文化史、幾何学などの多領域的なテーマを巡りながら独創的な研究・創作に携わってきました。80歳を迎えてなお、さまざまな著述や作品制作などの分野で旺盛な活動を展開しています。

本展では、奇しくもオリンピック開催年に一致する1964年から2020年の半世紀余りにわたって、自らのライフワークとして綿々と描き続けてきた《夢幻次元のパノラマ》と名付けられた、知られざる水彩のシリーズ作品16点を一堂に展示。この作品は、折に触れて各地で部分的に公開し、批評を仰ぎながら、その意見を取り入れて継続的に加筆されてきたものです。

今回、宮崎興二の美術館における初の本格的な個展として、上記の完成作品とともに、ユーモアのセンスにあふれ、鋭い空間感覚と高次元図形の理解をもとにした多彩なドローイングや高次元グラフィティのイメージ、さらにゆかりのある研究者や専門家のイメージなどを紹介し、アート系かつサイエンス系の創作者兼研究者としての宮崎興二の世界の魅力に迫ります。

《本文は公式サイト紹介文より抜粋》