影山紗和子は、1日の物語を40mの絵巻物に表現したイラストレーション「地獄ちっく」で、第15回 グラフィック「1_WALL」のグランプリを受賞した。審査員からは、「メディアの枠にとわられない新たな可能性を持つ」、「新鮮で明快でありながら単純ではなく深い作品」と高く評価された。

影山は、女の子や動物、食べ物、部屋の中などをカラフルな色でポップに描いている。ビビッドな色をユニークに組み合わせて、紙に1コマずつ静止画を連続して描き、動的、時間的感覚を紙面上に取り込み、まるで映像のようにイラストレーションを展開させる。そこでつくり上げられた空想の世界は、空間的な広がりを持ち、楽しく、のびやかに表現されているが、よく見るとグロテスクな要素も含まれ、重層的なストーリーも読み取れる。

本展では、グランプリ受賞後に描いた新作を含めて、ギャラリー空間全体で展開する作品が展示される。

【関連イベント】
●オープニングパーティー
日時：6月2日（金）　19:00～20:30

●トークイベント
「大原大次郎（グラフィックデザイナー）×影山紗和子」
日時：6月16日（金）　19:10～20:40