グラフィズム断章-もうひとつのデザイン史
日本のグラフィックデザインは、明治以降の近代化および戦後の経済成長を経て大きく発展を遂げてきた。戦前のモダニズム、戦後復興と高度経済成長、情報社会の到来といった動向を通じて、日本のグラフィックデザイナーは社会のなかに「デザイン」という領域を確立し、高い品質と独自の美学によって産業や文化の発展に寄与してきた。しかし、デジタルツールが専門家だけの領域であったデザインの実践を広く人々に開放し、また経済的な「先進国」が特権的に享受していたデザインの方法や素材は、誰にでも、どこからでもアクセスできるものとなった。
このような変化のなかで日本のグラフィックデザインは、今後どのような方向に向かうのだろうか。あるいはどのような可能性へと開かれているのだろうか。この問題について考えるためには、歴史への意識が不可欠だ。日本のグラフィックデザイン文化は20世紀を通じて、西洋のデザイン文化とは異なる独自の美学や方法を発展させてきた。21世紀を迎えた現在、その歩みは豊かな歴史的源泉となっている。
本展は、1953年から半世紀以上にわたって国内外のグラフィックデザインの最前線を追いかけてきた雑誌『アイデア』を手がかりに、現代グラフィックの第一線で活躍するデザイナーたちがそれぞれの視点から20世紀、日本のグラフィックデザイン史を概観、注目されるべきと考える作品や人物、出来事を掲示するものだ。また会場には、『アイデア』の総バックナンバーをはじめ、47組のデザイナーたちが、幅広い年代から選書したデザイン関連書ライブラリーが併設。貴重な書物を実際に手に取ることで、これからのデザインを考えるための視点を探ることができる。
【関連イベント】
●オープニングパーティー
日時:2018年1月23日(火) 19:00~20:30
※そのほか関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください。
開催期間 |
2018/01/23(火)~2018/02/22(木) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 11:00~19:00 |
休館日 | 日曜日、祝日 |
入場料 | 無料 |
参加アーティスト | 大西隆介、大原大次郎、加藤賢策、川名潤、菊地敦己、髙田唯、田中義久、田中良治、千原航、長嶋りかこ、中野豪雄、橋詰宗、前田晃伸 |
会場 |
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会場電話番号 | 03-6835-2260 |
会場URL | http://rcc.recruit.co.jp/g8/ |
詳細URL | http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/g8exh_201801/g8exh_201801.html |