デザインという言葉に含まれる「美」と「思考」は様々な問題解決の糸口を与えてくれる。それはデザインのすべきことをさらに拡張していき、デザイン自体のフィールドを大きく広げている。周辺から本質を見ると未来が見えてくる ー デザイナーの廣村正彰がデザインワークの思考プロセスで金沢の風景を読み解き、金沢21世紀美術館デザインギャラリー空間で新作を展開する。

2010年より始まった、デザイナー廣村正彰による映像インスタレーションのプロジェクト「Junglin’ジュングリン」。本展では新作「おぼろげ」を展示する。

「知っている」と思っていた風景は、視点の少しの変化で簡単におぼろげなイメージになってしまう。しかし、そのおぼろげな風景は、絵葉書の写真のような記号的なイメージからは遠く離れ、その場所の原始的な姿を見せてくれる。私たちが普段どのように風景を見ているのか、また見落としているのか、本作品を通して体験してほしい。