緑豊かな自然のなかに点在する野外作品は、陶芸の森が誇る大きな魅力のひとつ。四季折々の景観と作品の調和がつくりだす空間は、「アート×自然」を象徴するものといえるだろう。なかでも、信楽の大物造りの伝統に触れ、作家たちが挑んだ大型作品は美術館の「なか」では得られない、「やきもの」の魅力を再認識させてくれる。

また、陶芸の森は日本でも数少ない国際色豊かな創作の場だ。アーティスト・イン・レジデンスを通して、信楽は世界の作家が憧れる「やきもの」の聖地となりつつある。これまで、50か国約1000人以上の作家が集い、制作活動を展開してきた。彼らの足跡を示す多彩な作品は、陶芸の森の特性を示す貴重なコレクションとなっている。

本展は、美術館の「なか」と「そと」をひとつのフィールドに見立てて、2つの空間が生み出す双方の作品の魅力と広がりを浮き彫りにしてゆく試み。同じ作家の取り組みでも、空間のとらえ方次第で作風や技術など、作品の方向性に違いが認められるのも確かである。これまで陶芸の森で滞在制作した作家の作品を通して、自然とアートが融合した陶芸の森のオープン・エア・ミュージアムとしての魅力をお楽しみいただきたい。

※詳細は公式サイトを参照