動物会議 緊急大集合!

ギンザ・グラフィック・ギャラリー 第393回 企画展

デザイン:永井一正 デザイン:永井一正

ドイツの詩人・作家であるエーリッヒ・ケストナーによって絵本『動物会議』が書かれ、出版されたのが1949年のこと。子どもたちのために、戦争のない世界をつくろう!と、怒りと正義によって、世界中の動物たちが立ち上がる物語です。それから70年以上経つ2023年現在も続く、ロシアによるウクライナ侵攻、止まらない地球温暖化など、戦争や環境破壊を繰り返す愚かな人間に対する動物たちからの痛烈な社会批評です。人間たちに翻弄され、迷惑を被ってきた動物たちの方がはるかに良識や実行力があるということを、ケストナーは伝えようとしました。

同書にインスピレーションを受けて企画された本展「動物会議 緊急大集合!」。DNPグラフィックデザイン・アーカイブの中から、「人間と動物との共存と平和」というケストナーの熱い想いを体現しているポスター作品をセレクト、120点あまりが緊急大集合します。これらは、日本のグラフィックデザイナー、アートディレクター、アーティスト34名が、「動物」を主役や脇役にして、生命、環境、戦争、文化、社会に対する問題意識や危機意識を表明した、グラフィックメッセージでもあります。

動物の表現方法は、写真、絵画、イラストレーション、グラフィックなどさまざまです。古くは花鳥画、琳派、浮世絵などを彩ってきた動物たち。日本美術の伝統を引き継ぎ、奔放で色彩豊か、そして繊細で、理性より感性に訴える、世界に類を見ない独特のグラフィック表現にご着目ください。

2022年5月から7月まで、ローマ日本文化会館にて同タイトルの企画展が開催されました。地球温暖化による40℃超えという記録的な暑さにも関わらず、多くの来場者を数え話題となりました。こちらの展覧会は現在、規模を縮小してパリ日本文化会館へ巡回中です。gggでは、ローマでの展覧会を再構成し、さらに多様性を広げた内容をお届けします。言葉は違っても、動物たちは国境を越え、私たちが見失ってしまいそうな大切なことを伝えてくれています。

《本文は公式サイト紹介文より抜粋》

開催期間 2023/02/09(木)~2023/03/25(土)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~19:00
休館日 日曜日、祝日
入場料 無料
参加アーティスト 青葉益輝、浅葉克己、粟津潔、井上嗣也、奥村靫正、葛西薫、亀倉雄策、河口洋一郎、木村恒久、K2、河野鷹思 他
会場
  • ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
  • 東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1F
お問い合わせ 03-3571-5206
会場URL https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/
詳細URL https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000815