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12カ月のパリ
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 12カ月のパリ
 


第10回 (5)
les coulisses du batîment (建物の裏方)




● Théâtre de l'Odéon (オデオン劇場)
24カ月に及ぶ劇場の再構築は、舞台のレベルを道路と同じ高さに調整して、舞台装置の搬入・搬出を潤滑にさせるために、舞台高を1.5メートル下げる大工事である。
地下3階+インフラ構造を含めて、基礎杭(柱)を打つことからはじまる。そのために、トリクイグモ方式の掘削技術を開発した。この工法により、前世紀まで炭鉱夫が使用していた木板が、土の湿り気を吸収して木が反れ、倒れて作業員が生き埋めになる心配もなく、鉄板の四隅をU字で打ち込んである。仮に土砂が崩れてきても、20数センチで留まるので死に至る事故を防ぐことができる。

劇場内を2階バルコニーから見下ろす

1階の座席を取り除いたフロアーから見上げる

熱心に説明を聞き入る見学者

舞台から見上げる幕の昇降システム

写真左側にある白い柱分の高さを下げることで、舞台と道のレベルが調整される

舞台下の機械室

掘削工法 トリクイグモの説明をする専門家

安全ベルトの操作方法を説明する

オデオン劇場
2005年にリニューアルオープン予定


機会があれば、ぜひ竣工までに訪れてみたい現場ばかりである。
歴史ある建造物に新たな息吹を与える改修工事に、魅力を感じずにはいられない。

(写真は全て©Kaoru URATA)



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